FP2級 2024年1月 実技(金財:生保)問2

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問2

Mさんは、Aさんに対して、公的年金制度からの老齢給付について説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
  1. 「Aさんは特別支給の老齢厚生年金を受給することができませんが、妻Bさんは64歳から報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金を受給することができます」
  2. 「Aさんが、65歳以後も引き続き厚生年金保険の被保険者としてX社に勤務し、かつ、65歳から老齢厚生年金を受給し、Aさんの老齢厚生年金の基本月額と総報酬月額相当額との合計額が28万円(2023年度価額)を超えた場合、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止となります」
  3. 「Aさんが希望すれば、66歳以後、老齢基礎年金および老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をすることができます。仮に、Aさんが72歳0カ月で老齢基礎年金の繰下げ支給の申出をした場合、年金の増額率は58.8%となります」

正解 

×

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:5.公的年金

解説

  1. 〇適切。老齢厚生年金は原則として65歳からの支給ですが、生年月日によっては60歳から65歳までの間に、報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。
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    Aさんは1968年生まれなので受給できません。妻Bさんは1965年11月生まれの女性なので、1964年(昭和39年)4月2日~1966年(昭和41年)4月1日生まれの区分に該当し、64歳から特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。
  2. ×不適切。28万円ではありません。老齢厚生年金を受給しながら厚生年金の被保険者として勤務する場合、基本月額と総報酬月額相当額の合計が48万円を超えた場合に、在職老齢年金の仕組みにより、年金額の全部または一部が支給停止されます。
  3. 〇適切。繰下げは66歳に達した日以降に行うことができます。繰下げによる年金額の増額率は、繰下げ1月あたり0.7%なので、72歳まで84月繰下げしたときの増額率は「0.7%×84月=58.8%」となります。