FP2級 2024年9月　実技（FP協会:資産設計）問1

問1

ファイナンシャル・プランナー（以下「FP」という）は、ファイナンシャル・プランニング業務を行ううえで関連業法等を順守することが重要である。FPの行為に関する次の（ア）～（エ）の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。
  1. 弁護士の登録を受けていないFPが、報酬を得る目的で顧客の起こした自動車事故の交渉代理人となり、過去の判例を引用し、法律的な判断に基づく相手方との示談交渉を代行した。
  2. 投資助言・代理業の登録を受けていないFPが、顧客に対して投資顧問契約に基づき、有価証券の価値の分析に基づく投資判断に関して助言を行った。
  3. 税理士の登録を受けていないFPが、生前贈与を検討している相談者に対し、有料の相談業務において、贈与税に関する一般的な税法の説明と仮定の事例を用いた税額の計算方法を解説した。
  4. 社会保険労務士の登録を受けていないFPが、報酬を得て顧客の社会保険に関する申請書類の作成を代行し、申請手続きは顧客自身が行った。
(ア)(イ)(ウ)(エ)
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正解　

(ア)(イ)(ウ)(エ)
××〇×

分野

科目：A.ライフプランニングと資金計画
細目：2.ファイナンシャル・プランニングと関連法規

解説

  1. ×不適切。弁護士でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件やその他一般の法律事件に関して、代理、仲裁その他の法律事務を取り扱い、またはこれらの周旋をすることを業とすることはできません。このため、弁護士の登録を受けていないFPが、示談交渉を代行するのは弁護士法に違反する行為です。
  2. ×不適切。有価証券や金融商品の価値等について具体的な投資助言を業として行うことは、金融商品取引法の投資助言・代理業に該当し、内閣総理大臣の登録を受けなければなりません。このため、投資助言・代理業の登録を受けていないFPが、投資顧問契約を締結し、顧客に具体的な投資判断について助言するのは金融商品取引法に違反する行為です。
  3. 〇適切。税理士の独占業務である「税務の代理」「税務書類の作成」「税務相談」は、有償・無償問わず、税理士でない者が行うことはできません。しかし、税理士資格を有していないFPであっても、有償セミナーや相談業務において税法の一般的な説明や仮定の事例を用いた解説を行うことはできます。
  4. ×不適切。社会保険労務士の独占業務は、労働社会保険諸法令に基づいて有償で行う「申請書類の作成、提出手続きの代行」「申告等の代理」「帳簿書類の作成」です。このため、社会保険労務士資格を有していないFPが、顧客の社会保険の申請書類の作成を代行するのは社会保険労務士法に違反する行為です。
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