FP2級 2024年9月 実技(FP協会:資産設計)問11

問11

工藤さんは、下記<資料>の投資用マンションについて購入を検討しており、FPの住吉さんに質問をした。下記<資料>に基づく次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については一切考慮しないものとし、計算結果について、小数点以下の端数が生じた場合は小数点以下第3位を四捨五入すること。

<資料>
  • 購入費用の総額:2,800万円(消費税と仲介手数料等取得費用を含めた金額)
  • 想定される賃料(月額):140,000円
  • 運営コスト(月額):
     管理費等 23,000円
     管理業務委託費 月額賃料の5%
  • 想定される固定資産税・都市計画税(年額):130,000円
工藤さん
「この投資用マンションの実質利回りはどれぐらいですか。」
住吉さん
「この投資用マンションの実質利回りは、()です。」
工藤さん
「購入に当たって、ローンを利用する場合、ローン返済額は全額必要経費になりますか。」
住吉さん
「不動産所得の金額の計算上、ローン返済額のうち()は必要経費になりますが、()は必要経費になりません。」
  1. (ア)4.25% (イ)元金部分 (ウ)利息部分
  2. (ア)4.71% (イ)元金部分 (ウ)利息部分
  3. (ア)4.25% (イ)利息部分 (ウ)元金部分
  4. (ア)4.71% (イ)利息部分 (ウ)元金部分

正解 3

分野

科目:E.不動産
細目:6.不動産の賃貸

解説

〔(ア)について〕
実質利回り(NOI利回り)は、投資額に対する年間収入から経費等の支出を除いた額(利益)の割合で採算性を表す指標です。

 実質利回り(%)=(年間収入額-年間費用)投資額×100

[年間収入金額]
・140,000円×12ヶ月=1,680,000円

[年間費用]
・管理費等 23,000円×12ヶ月=276,000円
・管理業務委託費 140,000円×5%×12ヶ月=84,000円
・固定資産税等 130,000円
合計すると、
 276,000円+84,000円+130,000円=490,000円

[投資額]
・購入費用総額 2,800万円

上記の金額を公式に当てはめると、実質利回りは、

 1,680,000円-490,000円28,000,000円×100=4.25%

〔(イ)、(ウ)について〕
不動産所得の金額の計算上、ローン返済額のうち利息部分は必要経費として認められます。一方、元本部分は必要経費として認められません。

したがって適切な組合せは[3]です。