FP2級過去問題 2025年1月学科試験 問24
問24
債券のイールドカーブ(利回り曲線)の一般的な特徴等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- イールドカーブは、縦軸を債券の利回り、横軸を債券の残存期間として、利回りと投資期間の関係を表した曲線である。
- 残存期間の短い債券の利回りよりも残存期間の長い債券の利回りの方が低く、イールドカーブが右下がりの曲線となる状態を、逆イールドという。
- 残存期間の短い債券の利回りよりも残存期間の長い債券の利回りの方が高い状態のとき、両者の金利差が縮小することを、イールドカーブのフラット化という。
- イールドカーブが逆イールドの状態にあるとき、時間の経過に伴って債券価格が上昇し、キャピタルゲインが期待される効果を、ロールダウン効果という。
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正解 4
問題難易度
肢16.7%
肢222.2%
肢325.8%
肢445.3%
肢222.2%
肢325.8%
肢445.3%
分野
科目:C.金融資産運用細目:4.債券投資
解説
- 適切。債券の利回りを縦軸に、債券の残存期間(償還までの期間)を横軸にして2つの関係をグラフにしたときに描かれる曲線を「イールドカーブ」といいます。
投資家は残存期間の価格変動リスクに見合ったリターンを期待するため、通常は下図の黄色線のように右上がりのカーブになることが多く、これを「順イールド」といいます。逆に短期債券のほうが利回りが高くなっている状態を「逆イールド」といいます。 - 適切。逆イールドとは、短期債券(残存期間が短い債券)の利回りが長期債券(残存期間が長い債券)の利回りを上回っている状態のことです。逆イールドのとき、イールドカーブは右下がりの曲線となります。
- 適切。短期債券の利回り<長期債券の利回り、すなわち順イールドの状態のときに、両社の金利差が縮小することをイールドカーブのフラット化といいます。フラット化すると、イールドカーブの傾きが緩やかになります。
- [不適切]。逆イールドではありません。ロールダウン効果は、順イールド状態のときに債券を保有しているだけでその債券の市場価格が上昇していく現象です。債券投資においてキャピタルゲインを得るための重要な要素のひとつとなっています。
【参考】
仮に、その他の条件が同じであるイールドカーブ上の2つの債券があったとします。- 残存期間10年・利回り3.0%
- 残存期間9年・利回り2.8%
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