FP2級過去問題 2025年1月学科試験 問38

問38

次のうち、消費税の適格請求書等保存方式(インボイス制度)における適格請求書に必要とされる記載事項でないものはどれか。
  1. 適格請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号
  2. 適格請求書発行事業者の本店または主たる事務所の所在地
  3. 課税資産の譲渡等に係る資産または役務の内容
  4. 税率ごとに区分した消費税額等

正解 2

問題難易度
肢12.6%
肢235.3%
肢356.0%
肢46.1%

解説

インボイス制度は、消費税の仕入税額控除の対象となる仕入れ額について、所定の事項が記載された適格請求書(インボイス)の保存を義務づける制度です。適格請求書の要件を満たすには、請求書内に次のすべての事項の記載が必要です。
  1. 適格請求書発行事業者の氏名・名称および登録番号
  2. 取引年月日
  3. 取引内容(軽減対象税率の対象品目である旨)
  4. 税率ごとに区分して合計した対価の額および適用税率
  5. 税率ごとに区分した消費税額等
  6. 書類の交付を受ける事業者の氏名・名称
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  1. 不適切。インボイスには、適格請求書を発行している事業者の氏名・名称および発行事業者の登録番号(T+税務署長から通知を受けた13桁の数字)を記載する必要があります。
  2. [適切]。適格請求書発行事業者の所在地の記載は必須ではありません。実務上は取引の信頼性を高めるため所在地や住所を含めることが一般的ですが、法律上の要件ではありません。
  3. 不適切。インボイスには、販売した商品や製品(譲渡等に係る資産)、サービスの提供内容(役務)など消費税が生じる原因となった取引の内容を記載する必要があります。
  4. 不適切。インボイスには、税率ごとに区分した消費税額等の記載が必要です。消費税率10%と8%に分けて消費税額を記載します。
したがって適切な記述は[2]です。