2020年1月試験  学科  問1の解説について

綾斗さん
(No.1)
2020年1月試験  学科  問1  選択肢2番の解説について質問がございます。

【選択肢】
社会保険労務士の資格を有しないFPのBさんは、顧客から老齢厚生年金の繰下げ支給について相談を受け、有償で老齢厚生年金の支給繰下げ請求書を作成し、請求手続きを代行した。

【解説】
無償で請け負うなら社労士資格を要しませんが、本肢は「有償で」としているので社会保険労務士法上の違反行為となります。

社会保険労務士の資格を有しないFPは有償・無償に関わらず、
「年金に関する書類作成及び請求を代行をすること」はできないとの認識です。

この認識に差異がありましたら、その旨をご教授いただけますと幸いです。
以上、よろしくお願いいたします。
2020.07.26 21:06
管理人
(No.2)
社労士の独占業務は「有償独占業務」なので、無報酬ならば社労士法に違反しないというのが原則です。

社労士法27条
「社会保険労務士又は社会保険労務士法人でない者は、他人の求めに応じ報酬を得て、第二条第一項第一号から第二号までに掲げる事務を業として行つてはならない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合及び政令で定める業務に付随して行う場合は、この限りでない。」

他サイトになりますが以下のページでも有償独占業務であると説明されています。
フォーサイト:社労士の独占業務とは?
https://www.foresight.jp/sharoushi/column/exclusive-business/

しかしながら、FPが顧客のために社労士の独占業務を請け負う場合、その事務がFP業務の料金に含まれていると判断され、社労士法違反となる可能性があります。この点については、下記ページにも記載があります。

茨城県社会保険労務士会のWebサイトQ&Aより引用いたします。
https://www.ibaraki-sr.com/faqs/faq_questions/index/26/category_id:35?frame_id=29

Q.社労士には社労士しかできないことになっている独占業務がありますが、報酬を得なければ、社労士でなくても開業社労士が行うのと同様に労働・社会保険関係の手続業務を行ってもいいのでしょうか。

A.社労士でない者が他者の求めに応じ社労士業務(社会保険労務士法第2条第1号及び2号に規定された労働・社会保険関係手続業務)を行うと、例え無料であっても「業として行っている」と判断され、社会保険労務士法違反として法に定める罰則が適用されることがあります。

FPが無償で請け負うケースは個別の案件ごとに判断されることになるのでグレーゾーンであると言えます。解説については誤解を招かないよう、上記の旨を追記することにいたします。

もし間違いがございましたらご指摘くださいませ。よろしくお願い致します。
2020.07.27 10:57
綾斗さん
(No.3)
ミルキー様

お世話になります。綾斗と申します。

この度はお忙しい中、本件についてご教授いただきありがとうございました。
また、掲載いただいたサイトも拝見いたしました。

恥ずかしながら、無償独占業務と有償独占業務について存じ上げておらず、完全に勉強不足でした…。
おかげさまで独占業務についても、より一層知識を蓄えることができました。

FPが無償で社会保険関連の手続きや書類作成のみを行うとは考えにくく、相談業務の一環として独占業務を行うことの方が多い気がします。
ここは本当にグレーゾーンですね…。

解説の件も追加いただけるとのことで、大変ありがたく思います。

本件、ご対応いただきありがとうございました。
2020.07.27 22:55

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