2014年5月試験 学科 問56 について

gtrさん
(No.1)
按分計算上で養子2人がカウントされるということは、法定相続人にならなかった養子1人が含まれることになり、理解ができません。
①「相続人とは、法定相続人の中で実際に相続することになった人」と理解して
    いましたが、間違っていますか。
② このケースでは「妻Bさん、養子Dさん、養子Eさん」がそれぞれ500万円の
   非課税が適用されますか。
③ 法定相続人ではなかった養子〇さんは、相続税2割増しとなりますか。

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(前提)
Aさんの死亡により契約者(=保険料負担者)および被保険者をAさんとする生命保険から、妻Bさん、長女Cさん、(普通)養子Dさん、(普通)養子Eさんがそれぞれ死亡保険金1,000万円を受け取った。長女Cさんは相続の放棄をしている。

(問い)
妻Bさんが受け取った死亡保険金から控除することができる非課税金額は、死亡保険金の非課税限度額の3分の1相当額である。

(解説)
相続税の計算に係る法定相続人の数は3人ですので、
非課税限度額は「500万円×3=1,500万円」となります。

これを受け取った保険金額で按分するので、
各人の非課税限度額は、1,500万円×1,000万円/3,000万円=500万円というように非課税限度額の3分の1相当額になります。

非課税限度額の計算の3人は法定相続人なので「妻Bさん、長女Cさん、養子1人」、
按分計算の3人は「妻Bさんと養子2人」です。 【←ここが理解できません。】
2021.12.16 22:02
管理人
(No.2)
民法上の法定相続人と、相続税法で法定相続人の数を数えるときのカウントの仕方は異なります。

民法上は、相続放棄した長女Cさんを除いて、妻Bさん・養子Dさん・養子Eさんの3人です。
一方、相続税法上の法定相続人の数は、相続放棄がなかったものとして考え、実子がいるときは養子は1人まで、実子がいなければ養子は2人まで算入できます。よって、妻Bさん・長女Cさん・養子1人で3人となります。

①について
使用する場面によって異なると思います。法定相続人という意味で使うときもあれば、相続で財産を取得した人という意味で使うときもあります。

②について
非課税枠が適用される人で非課税限度額を受取額により按分するので、それぞれ500万円の非課税が適用されます。長女Cさんへの適用はありません。

③について
養子の一方は相続税法上の法定相続人の数に入らないというだけで、法定相続人であることに変わりはありません。養子=嫡出子の身分ですし、孫養子にも該当しないため2割加算の対象ではありません。
2021.12.17 16:07
管理人
(No.3)
補足すると、死亡保険金の非課税の規定が適用される相続人とは、民法上の法定相続人のことです。
2021.12.17 16:17
gtrさん
(No.4)
補足を含めて、ご説明いただきありがとうございました。
下記のように理解させていただきます。
もし間違っていたら、ご指摘ください。

・非課税控除限度額の算出にあたっての法定相続人数は、「相続税法」による。
  (相続放棄者を含めたうえでカウントする)

・非課税控除額の按分対象となる相続人は、「民法」による。
  (相続放棄者を除いた後の法定相続人のうち、実際に当該資産を得る者)
2021.12.17 16:37

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