FPと関連法規(全34問中26問目)

No.26

ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち、各種法令で定める業務規制(いわゆる業務独占規定)に照らし、最も適切なものはどれか。
2016年1月試験 問1
  1. 税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、顧客から提供された租税に関する情報を基に、当該顧客の確定申告書作成に関し、納付すべき税額計算の相談に応じた。
  2. 社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、顧客からの依頼に応じ、有償で老齢基礎年金の請求書の作成および申請手続きを代行した。
  3. 弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、顧客の公正証書遺言作成時に証人の1人として立ち会い、顧客から適正な報酬を受け取った。
  4. 宅地建物取引業者ではないファイナンシャル・プランナーが、業として、顧客の代理人という立場で顧客の宅地または建物を売買した。

正解 3

問題難易度
肢116.1%
肢25.4%
肢373.7%
肢44.8%

解説

  1. 不適切。税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーは、顧客の租税に関する情報を基に、確定申告書作成に関し、納付すべき税額計算の相談に応じることはできません。データを参考に事例を出して、一般的な説明を行うことは問題ありません。
  2. 不適切。社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーは、顧客からの依頼であっても、具体的な請求書の作成や申請手続きの代行業務を行うことはできません。一般的な説明であれば問題はありません。
  3. [適切]。公正証書遺言の証人になることに特別な資格は不要です。そのため、弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが証人として立会い、適正な報酬を受け取ることはできます。
    弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、顧客の公正証書遺言の作成時に証人として立ち会い、顧客から適正な報酬を受け取った。2014.9-1-3
  4. 不適切。宅地建物取引業者でなければ、顧客を代理して(または媒介して)、業として、宅地及び建物の売買・交換・賃貸はできません。
    宅地建物取引業者ではないファイナンシャル・プランナーが、土地の売却を検討している顧客から相談を受け、顧客の代理人となって業として当該土地の売買契約を締結した。2017.1-1-4
    宅地建物取引業者ではないファイナンシャル・プランナーが、相続により取得した土地を宅地として区画割りした顧客からの要請により、顧客の代理人という立場で複数の者に当該宅地を売却した。2016.9-1-3
したがって適切な記述は[3]です。