ライフプラン策定上の資金計画(全44問中7問目)

No.7

奨学金および教育ローンに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2023年1月試験 問9
  1. 日本学生支援機構の貸与奨学金の返還が災害や傷病等により困難となった場合、所定の要件を満たせば、一定期間、毎月の返還額を減額し、減額した金額や期間に応じて返還期間を延長する減額返還制度を利用することができる。
  2. 日本学生支援機構の貸与奨学金のうち、第一種奨学金の返還方式には、貸与総額に応じて月々の返還額が算出され、返還完了まで定額で返還する「定額返還方式」と、前年の所得に応じてその年の毎月の返還額が決まり、返還期間が変動する「所得連動返還方式」がある。
  3. 日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)の融資金利は、ひとり親家庭や交通遺児家庭等を対象として優遇措置が講じられている。
  4. 日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)の返済期間は、最長20年である。

正解 4

問題難易度
肢11.9%
肢213.0%
肢34.8%
肢480.3%

解説

  1. 適切。日本学生支援機構の貸与奨学金は、災害や傷病等で返済が困難になった場合に無理なく計画的に返還できるように、減額返還制度や返還期限猶予制度が用意されています。減額返還制度は返還期間を延ばすことで月々の返還額を減らすことができる制度、返還期限猶予制度は返還を一定期間先送りすることができる制度です。
    貸与奨学金の返還が災害や傷病等により困難となった場合、一定期間、毎月の返還額を減額し、減額返還適用期間に応じた分の返還期間を延長する減額返還を申請することができる。2021.9-8-2
    日本学生支援機構の貸与奨学金の返還が困難となった場合、毎月の返還額を減額して返還期間の延長を申請することができる。2021.5-9-2
  2. 適切。第一種奨学金の返還方法は以下の2つの方法から選ぶことができます。
    定額返還方式
    貸与総額に応じて決めた一定額で月々の返還をしていく方式
    ⇒返済期間は固定
    所得連動返還方式
    前年の所得に応じて月々の返還額が決まる方式
    ⇒収入によっては返済期間が長くなることがある、減額返還制度を利用できない
    なお、第二種奨学金は元利均等方式による定額返還方式のみとなります。
    日本学生支援機構の貸与奨学金のうち、第一種奨学金の返還方式には、貸与総額に応じて月々の返還額が算出され、返還完了まで定額で返還する「定額返還方式」と、前年の所得に応じてその年の毎月の返還額が決まり、返還期間が変動する「所得連動返還方式」がある。2022.1-8-2
  3. 適切。教育一般貸付(国の教育ローン)では、ひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)や交通遺児家庭、世帯年収200万円以内の家庭などを対象として、金利の優遇や保証料の減額などの措置があります。2024年5月現在の融資金利は年2.40%ですが、ひとり親家庭等は-0.4%優遇され年2.00%です。
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    日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)の申込人は、学生等の保護者に限られる。2021.5-9-3
  4. [不適切]。教育一般貸付(国の教育ローン)の返済期間は、最長18年です。以前は、原則15年、母子家庭等は18年でしたが、2022年4月1日より一律18年に改正されています。
    日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)は、学生の保護者が申込人になることはできず、学生本人が申込人となる。2020.1-9-4
    日本政策金融公庫の「教育一般貸付(国の教育ローン)」は、主に親が申込人となるもので、成人していても学生本人が申し込むことはできない。2018.5-9-2
したがって不適切な記述は[4]です。