金融派生商品(全20問中6問目)
No.6
金融派生商品に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。2022年5月試験 問27
- 金融派生商品を利用する場合、現物取引を行った場合と同等の投資効果を得るには、現物取引よりも多額の資金を投入する必要がある。
- 現物価格の変動による利益と同額の利益が発生するように、現物と同じポジションの先物を保有することなどにより、価格変動リスク等を回避または軽減することを狙う取引を、ヘッジ取引という。
- 現物価格と当該現物を原資産とする先物の理論価格との間で価格差が生じた場合、割安な方を売り、割高な方を買うポジションを組み、その価格差を利益として得ることを狙う取引を、裁定取引という。
- 先物の将来の価格を予想してポジションを取り、予想どおりの方向に変動したときに反対売買を行って利益を確定することを狙う取引を、スペキュレーション取引という。
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正解 4
問題難易度
肢16.9%
肢241.4%
肢315.2%
肢436.5%
肢241.4%
肢315.2%
肢436.5%
分野
科目:C.金融資産運用細目:8.金融派生商品
解説
- 不適切。現物取引を行うためには、相当の資金や株式などを必要とします。しかし、金融派生商品を利用する場合、取引開始時には証拠金の払込みだけで差金決済が中心になる等、現物取引と比較して必要な資金は少なくすみます。金融派生商品を利用することで、現物取引を行った場合と同等の経済効果を、より少額の資金で実現することができる。(2021.5-26-4)
- 不適切。ヘッジ取引とは、現物と反対のポジションの取引を先物市場で行うことにより、現物の価格変動リスクを回避または軽減する取引です。現物と同じポジションの先物を保有してもリスクを回避できないので、記述は不適切です。現物と反対のポジションの先物を保有することなどにより、価格変動リスク等を回避または軽減することを狙う取引を、ヘッジ取引という。(2021.9-27-1)現物取引と反対のポジションの先物を保有することなどにより、価格変動リスク等を回避または軽減することを狙う取引をヘッジ取引という。(2018.9-26-4)現物取引と反対のポジションの先物を保有することなどにより、価格変動リスク等を回避または軽減することを狙う取引をヘッジ取引という。(2017.9-26-4)ヘッジ取引は、現物と反対のポジションの先物を保有することなどにより、価格変動リスク等を回避または軽減することを狙う取引である。(2014.5-28-4)
- 不適切。裁定取引とは、現物価格と先物価格の間で価格差があるときに、割高な方を売り、割安な方を買うポジションを組み、その価格差が縮まったときに反対売買を行うことで利益を得る取引をいいます。裁定取引は、価格差のほか金利差があるときにも行われ、アービトラージとも呼ばれます。現物価格と当該現物を原資産とする先物価格の間で価格差が生じた場合、割高な方を売り、割安な方を買うポジションを組み、その価格差を利益として得る取引を、裁定取引という。(2021.9-27-3)
- [適切]。スペキュレーション取引とは、将来の先物価格を予想して買い建てまたは売り建てをし、予想通りに価格が変動したときに反対売買により利益を上げる取引です。
将来、先物価格が上昇すると予想するときには買い建てをして、その後、価格が上昇したときに転売して利益を得ます。また、将来、先物価格が下落すると予想するときには売り建てをして、その後、価格が下落したときに買い戻しをして利益を得ます。先物の将来の価格を予想してポジションを取り、予想どおりの方向に変動したときに、反対売買を行って利益を確定する取引を、スペキュレーション取引という。(2021.9-27-4)
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