消費税(全39問中4問目)

No.4

消費税の適格請求書等保存方式(インボイス制度)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2024年5月試験 問40
  1. 適格請求書発行事業者の登録を受けようとする事業者は、適格請求書発行事業者の登録申請書を、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
  2. 適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者は、簡易課税制度の適用を受けることができない。
  3. 適格請求書発行事業者の登録番号は、適格請求書に必要とされる記載事項の一つである。
  4. 適格請求書として必要とされる事項が記載された書類は、納品書や領収書等の名称で発行されたものであっても適格請求書に該当する。

正解 2

問題難易度
肢15.9%
肢274.3%
肢34.3%
肢415.5%

解説

インボイス制度は、消費税の仕入税額控除の対象となる仕入れ額について、所定の事項が記載された適格請求書(インボイス)の保存を義務づける制度です。適格請求書の要件を満たすには、請求書内に次のすべての事項の記載が必要です。
  1. 適格請求書発行事業者の氏名・名称および登録番号
  2. 取引年月日
  3. 取引内容(軽減対象税率の対象品目である旨)
  4. 税率ごとに区分して合計した対価の額および適用税率
  5. 税率ごとに区分した消費税額等
  6. 書類の交付を受ける事業者の氏名・名称
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  1. 適切。適格請求書を発行できるのは、適格請求書発行事業者だけです。適格請求書発行事業者となるには、納税地の所轄税務署長に対して適格請求書発行事業者の登録申請書を提出し、登録を受けなければなりません。
    適格請求書発行事業者の登録に係る効力は、事業者が登録の通知を受けた日にかかわらず、適格請求書発行事業者登録簿に登載された日から生じる。2024.9-40-2
  2. [不適切]。適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者であっても、基準期間における課税売上高が5,000万円以下であれば簡易課税制度の適用を受けることができます。
  3. 適切。適格請求書発行事業者の登録を受けた場合、事業者に対して"T"から始まる13桁の登録番号が通知されます。適格請求書には、この登録番号が記載されていることが必要です。登録番号と事業者名の情報は国税庁が公表しており、登録番号で検索することで取引時点で適格請求書発行事業者であったことを確認できる仕組みになっています。
  4. 適切。納品書や領収書等の名称で発行された書類であっても、適格請求書として必要とされる事項が記載された書類であれば、適格請求書に該当します。また、レシートや手書きの書類であったとしても、必要事項が記載されていれば適格請求書として有効です。
したがって不適切な記述は[2]です。