法人税(全60問中6問目)

No.6

法人税の益金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、法人は内国法人(普通法人)であるものとする。
2024年1月試験 問37
  1. 法人が法人税の還付を受けた場合、その還付された金額は、原則として、還付加算金を除き、益金の額に算入する。
  2. 法人が個人から債務の免除を受けた場合、その免除された債務の金額は、原則として、益金の額に算入する。
  3. 法人が個人から無償で土地の譲渡を受けた場合、その土地の時価に相当する金額は、原則として、益金の額に算入する。
  4. 法人が支払いを受けた完全支配関係のある他の法人の株式等(完全子法人株式等)に係る配当等の額は、所定の手続により、その全額が益金不算入となる。

正解 1

問題難易度
肢132.0%
肢211.7%
肢316.8%
肢439.5%

解説

  1. [不適切]。法人税の額はそもそも損金項目ではありませんから、還付された法人税も益金に算入する必要はありません。ただし、還付金に係る利息である還付加算金は益金に算入します。
  2. 適切。個人から法人に対して債務免除があった場合、贈与があったものとして課税されます。法人は個人から免除された債務額の経済的利益を得ているので、その額を益金に算入します。
  3. 適切。個人から法人に対して無償の資産提供があった場合、時価で取引があったものとして課税されます。法人は個人から時価相当額の経済的利益を得ているので、その額を益金に算入します。
  4. 適切。法人が受け取った配当金は、通常「受取配当等」として益金に計上しますが、法人税の二重課税を軽減する目的から、この受取配当等のうち全部または一部を益金不算入とすることができます。益金不算入となる部分は、株式等の区分により下表のように異なります。完全子法人株式等(持株比率100%)である株式等は、受取配当等の全額を益金不算入とすることができます。
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したがって不適切な記述は[1]です。