不動産に関する法令上の規制(全91問中56問目)

No.56

建築基準法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2016年9月試験 問45
  1. 地方公共団体は、建築物の用途または規模の特殊性により必要があると認めるときは、条例によって、建築物の敷地と道路との関係についての制限を付加することができる。
  2. 建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合、原則として、その全部について、防火地域の規制が適用される。
  3. 建ぺい率60%の近隣商業地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物については、建ぺい率に関する制限の規定は適用されない。
  4. 前面道路の幅員が12m未満である第一種低層住居専用地域内の建築物の容積率は、「都市計画で定められた容積率」と「当該道路幅員に10分の4を乗じて得た数値」のいずれか低い方の数値以下でなければならない。

正解 3

問題難易度
肢18.3%
肢27.7%
肢368.2%
肢415.8%

解説

  1. 適切。地方公共団体は、条例によって、建築物の敷地と道路との関係についての制限を付加することができます。
  2. 適切。建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合は、厳しい方(防火地域)の防火規制が適用されます。
    建築物が防火地域および準防火地域にわたる場合においては、原則として、その全部について防火地域内の建築物に関する規定が適用される。2023.5-46-4
    建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合においては、原則として、その建築物の全部について、防火地域内の建築物に関する規定が適用される。2016.1-46-3
  3. [不適切]。指定建ぺい率が80%の地域内である防火地域内に耐火建築物を建てるときには建ぺい率の制限がなくなりますが、建ぺい率が80%未満の地域であれば単に10%がプラスされるだけです。
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    建ぺい率80%の近隣商業地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物については、建ぺい率の制限が適用されない。2016.5-46-3
  4. 適切。前面道路の幅員が12m未満である場合、当該建築物の容積率は以下のいずれか低い方となります。
    1. 都市計画で定められた容積率
    2. 前面道路の幅員に一定の数値(住居系用途地域は4/10、商業系・工業系用途地域は6/10)を乗じた値
したがって不適切な記述は[3]です。