相続と法律(全76問中31問目)
No.31
民法上の遺言に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。2020年9月試験 問54
- 遺言は、未成年者であっても、満15歳以上の者で、かつ、遺言をする時にその能力があれば、法定代理人の同意を得ることなく単独ですることができる。
- 遺言者が自筆証書遺言を作成し、財産目録を添付する場合、所定の要件を満たせば、その目録は自書することを要しない。
- 公正証書遺言を作成した遺言者は、その遺言を自筆証書遺言によって撤回することはできない。
- 公正証書遺言を作成する場合において、遺言者の配偶者は証人として立ち会うことはできない。
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正解 3
問題難易度
肢111.3%
肢25.9%
肢375.1%
肢47.7%
肢25.9%
肢375.1%
肢47.7%
分野
科目:F.相続・事業承継細目:3.相続と法律
解説
- 適切。15歳に達した者は、遺言をすることができます。遺言をするためには有効に意思を表示する精神的な能力(意思能力)が必要とされているため、遺言は満15歳以上かつ意思能力のある者ができるということになります。遺言は、未成年者であっても、満15歳以上の者で、かつ、遺言をする時にその能力があれば、法定代理人の同意を得ることなく単独ですることができる。(2022.1-56-1)未成年者が遺言をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。(2021.9-53-3)
- 適切。自筆証書遺言は、遺言者が全文、日付、氏名を自書、押印して作成するものでしたが、2019年1月より財産目録についてのみパソコンでの作成や通帳のコピーでも可能になりました。この場合、財産目録の各ページに遺言者が署名押印する必要があるので覚えておきましょう。自筆証書遺言を作成する際に財産目録を添付する場合、その目録はパソコン等で作成することができる。(2023.5-54-3)
- [不適切]。遺言者はいつでも、遺言の方式に従った遺言を作成することで、以前の遺言内容の全部または一部を自由に撤回できます。遺言の種類に優劣はなく、抵触する内容については日付の新しい遺言の内容が有効となるので、公正証書遺言の内容を自筆証書遺言で撤回することも可能です。公正証書遺言の作成において、遺言者の配偶者は証人として立ち会うことができない。(2024.5-56-1)公正証書遺言の作成において、遺言者の推定相続人とその配偶者は証人として立ち会うことができない。(2023.9-56-3)公正証書遺言を作成する際には、証人2人以上の立会いが必要とされる。(2023.5-54-1)公正証書遺言を作成した遺言者は、その遺言を自筆証書遺言によって撤回することができる。(2023.5-54-2)公正証書遺言を作成する場合において、遺言者の推定相続人は、証人として立ち会うことができない。(2022.5-56-4)公正証書遺言を作成する際には、証人2人以上の立会いが必要とされる。(2022.1-56-3)公正証書遺言を作成する場合において、遺言者の配偶者は証人として立ち会うことはできない。(2020.9-54-4)公正証書遺言は、その作成時において遺言者が所有するすべての財産について受遺者を指定しなければならない。(2015.1-56-1)公正証書遺言の作成時において、遺言者の配偶者が証人として立ち会うことはできない。(2014.1-54-2)
- 適切。公正証書によって遺言をするには証人2人以上の立会いが必要ですが、未成年者・推定相続人・受遺者・その配偶者・直系血族にあたる者等は証人になれません。公正証書遺言の作成において、遺言者の配偶者は証人として立ち会うことができない。(2024.5-56-1)公正証書遺言の作成において、遺言者の推定相続人とその配偶者は証人として立ち会うことができない。(2023.9-56-3)公正証書遺言を作成する際には、証人2人以上の立会いが必要とされる。(2023.5-54-1)公正証書遺言を作成した遺言者は、その遺言を自筆証書遺言によって撤回することができる。(2023.5-54-2)公正証書遺言を作成する場合において、遺言者の推定相続人は、証人として立ち会うことができない。(2022.5-56-4)公正証書遺言を作成する際には、証人2人以上の立会いが必要とされる。(2022.1-56-3)公正証書遺言を作成した遺言者は、その遺言を自筆証書遺言によって撤回することはできない。(2020.9-54-3)公正証書遺言は、その作成時において遺言者が所有するすべての財産について受遺者を指定しなければならない。(2015.1-56-1)公正証書遺言の作成時において、遺言者の配偶者が証人として立ち会うことはできない。(2014.1-54-2)
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