FP2級過去問題 2013年5月学科試験 問29

問29

下記の<資料>に基づくファンドAとファンドBの過去5年間の運用パフォーマンスの比較評価に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
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ポートフォリオの運用パフォーマンスについては、シャープレシオを尺度として評価する方法がある。シャープレシオは、ポートフォリオの超過収益率(実績収益率の平均値-無リスク資産利子率)を標準偏差で除して算出される。
無リスク資産利子率を1.0%として、<資料>の数値によりファンドAのシャープレシオの値を算出すると、その値は()となる。この値と、同様の方法により算出したファンドBのシャープレシオの値により、ファンドAとファンドBの運用パフォーマンスを比較すると、過去5年間は()の方が効率的な運用であったと評価することができる。
  1. (ア)2.6 (イ)ファンドA
  2. (ア)2.6 (イ)ファンドB
  3. (ア)3.1 (イ)ファンドA
  4. (ア)3.1 (イ)ファンドB

正解 1

問題難易度
肢162.4%
肢217.7%
肢312.8%
肢47.1%

解説

シャープレシオは、ある投資資産からの利益率が、無リスクの投資資産(安全資産)と比較して、どれだけ上回っているか示す指標で、値が大きいほど少ないリスクで優れた投資効果(つまり効率の良い投資)だったことを意味します。シャープレシオは、異なるポートフォリオの投資効果を比較する際に用いられます。

 シャープレシオ=超過収益率÷標準偏差
 超過収益率=実績収益率-無リスク金利

設問のケースでは、以下のように求められます。

[ファンドA]
超過収益率=11.4%-1%=10.4%
シャープレシオ=10.4%÷4%=2.6

[ファンドB]
超過収益率=2.7%-1%=1.7%
シャープレシオ=1.7%÷1%=1.7

A社のシャープレシオ(ア)は2.6です。シャープレシオは、その値が大きいほど効率的な運用であったことを示すので(イ)にはファンドAが入ります。よって[1]の組合せが適切です。