FP2級過去問題 2015年10月学科試験 問37

問37

次のうち、所得税の確定申告を要する者として、最も適切なものはどれか。なお、いずれも適切に源泉徴収あるいは年末調整がされていることとし、記載のない事項については考慮しないものとする。
  1. 給与として1カ所から1,500万円の支払を受けた給与所得者
  2. 退職一時金として3,000万円の支払を受け、その支払を受けるときまでに「退職所得の受給に関する申告書」を提出している者
  3. 同族会社の1カ所から給与として1,000万円の支払を受け、かつ、その法人から不動産賃貸料として年額15万円の支払を受けたその法人の役員
  4. 老齢基礎年金および老齢厚生年金を合計200万円受給し、かつ、原稿料に係る雑所得の金額が10万円ある者

正解 3

問題難易度
肢16.1%
肢210.7%
肢366.1%
肢417.1%

解説

  1. 不適切。2カ所以上からの給与支払いを受けている人や、1カ所からの給与収入が2,000万円を超える人は確定申告が必要です。本肢のケースでは、給与収入が1,500万円ですので勤務先で年末調整を受けられます。
  2. 不適切。「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、退職所得に対して適正な所得税が源泉徴収されるので確定申告は不要になります。
  3. [適切]。同族会社の役員や親族で、その同族会社から給与のほかに貸付金の利子や不動産の使用料の支払いを受けている人は、その額の多寡にかかわらず(年額20万円以下であっても)確定申告が必要です。
  4. 不適切。公的年金等の収入金額が400万円以下で、その年金以外の他の所得金額が合計20万円以下の者については確定申告は不要になります。
したがって適切な記述は[3]です。