FP2級過去問題 2015年9月学科試験 問55

問55

相続税の納税義務者に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 日本国内に住所のある者が相続または遺贈により財産を取得した場合、その財産のうち日本国内に所在するもののみが相続税の課税対象になる。
  2. 外国に住所のある外国籍の者が、日本国内に住所のある被相続人から相続または遺贈により財産を取得した場合、その財産のすべてが相続税の課税対象になる。
  3. 相続時精算課税制度の適用を受けた受贈者が特定贈与者の相続時に相続財産を取得しなかった場合でも、相続時精算課税制度の適用を受けた財産について相続税の納税義務者になることがある。
  4. 人格なき社団が遺贈により財産を取得した場合、個人とみなして相続税の納税義務者になることがある。

正解 1

解説

  1. [不適切]。日本国内に住所のある者は「居住無制限納税義務者」となり、国内財産だけでなく国外財産も含むすべての財産が課税対象となります。
  2. 適切。日本国内に住所のない外国籍の者は、被相続人が日本国内に住所をもつ者である場合、「非居住無制限納税義務者」となり、その財産のすべてが相続税の課税対象になります。ただし、被相続人が日本国内に住所がない場合は、「制限納税義務者」となり国外財産は課税の対象にはなりません。
  3. 適切。相続時精算課税制度は、特定贈与者(60歳以上の父母または祖父母)から贈与により財産を取得した20歳以上の受贈者にかかる贈与税が、受贈した財産の累積が2,500万円分まで非課税になる制度です。相続時精算課税制度により非課税扱いとなった受贈額は、贈与者の死亡時に相続財産に合算して相続税が算出されます。
    相続時精算課税制度の適用を受けた財産は、相続財産に合算されて相続税が計算されるため、相続時に相続財産を取得しなかった場合でも相続税を納めることになる場合があります。
  4. 適切。財産を取得したものが、管理者等の定めのある人格なき社団・財団の場合、個人とみなされ相続税の納税義務者になることがあります。
したがって不適切な記述は[1]です。