FP2級 2016年1月 実技(FP協会:資産設計)問7

問7

下記<資料>は、2012年(平成24年)に住宅ローン契約を締結した平尾浩次さんが所有する土地の登記事項証明書の一部である。この登記事項証明書に関する次の(ア)~(エ)の記述について、正しいものには○、誤っているものには×を解答欄に記入しなさい。
07.png./image-size:560×204
  1. 株式会社KR銀行からの住宅ローンの借入れに係る抵当権の登記が記載されている欄(A)は、権利部の甲区である。
  2. この土地には株式会社KR銀行の抵当権が設定されているが、別途、ほかの金融機関が抵当権を設定することも可能である。
  3. 平尾浩次さんが債務の弁済を怠った場合、株式会社KR銀行は、債権を回収するためにこの土地の競売を裁判所に申し立てることができる。
  4. 上記<資料>から、抵当権の設定当時、平尾浩次さんがこの土地を単独で所有していたことが分かる。
(ア)(イ)(ウ)(エ)

正解 

(ア)(イ)(ウ)(エ)
××

分野

科目:E.不動産
細目:1.不動産の見方

解説

  1. ×不適切。権利部の甲区には所有権に関する事項が記載され、乙区には所有権以外の権利(抵当権、地上権、賃借権など)に関する事項が記載されます。よって、抵当権の登記が記載されるのは「権利部の乙区」です。
  2. 〇適切。一つの不動産に複数の抵当権を設定することは可能です。原則として登記した順番で、第1順位抵当権、第2順位抵当権、…となります。よって、KR銀行以外の金融機関が抵当権を設定することも可能です。
  3. 〇適切。債権者が債務の弁済を怠った場合、抵当権者が、抵当権の設定されている不動産を競売にかけて売却し、その代金を債権の回収に充てます。
  4. ×不適切。所有権が記載されるのは権利部の甲区です。<資料>は権利部乙区のため、平尾さんがこの土地を単独で所有していたかどうかを知ることはできません。必ずしも債務者と担保提供者が同じとは限らないからです。