FP2級 2016年1月 実技(FP協会:資産設計)問11

問11

浅田正臣さん(55歳)が保険契約者(保険料負担者)および被保険者として加入している生命保険(下記<資料>参照)の保障内容に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる数値を解答欄に記入しなさい。なお、保険契約は有効に継続し、かつ、特約は自動更新されているものとし、正臣さんはこれまでに<資料>の保険から、保険金・給付金を一度も受け取っていないものとする。また、各々の記述はそれぞれ独立した問題であり、相互に影響を与えないものとする。
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  • 正臣さんが現時点(55歳)で、糖尿病で32日間入院し(手術は受けていない)、退院日の翌日から約款所定の期間内に10日間通院をした場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は()万円である。
  • 正臣さんが現時点(55歳)で、初めて大腸ガン(悪性新生物)と診断され、24日間入院し、その間に約款所定の手術(給付倍率40倍)を1回受けた場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は()万円である。
  • 正臣さんが現時点(55歳)で、交通事故で即死した場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は()万円である。
(ア)万円
(イ)万円
(ウ)万円

正解 

(ア) 47(万円)
(イ) 412(万円)
(ウ) 2,050(万円)

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

〔(ア)について〕
糖尿病で32日間の入院して退院後に通院をした場合、次の給付金が支払われます。糖尿病は保険契約での成人病に該当します。

<保険証券1>
疾病入院特約および成人病入院特約により、入院5日目からそれぞれ日額5,000円が支払われます。入院5日目から保障されるので支払対象日数は「32日-4日=28日」です。
  • 疾病入院特約 5,000円×28日=14万円
  • 成人病入院特約 5,000円×28日=14万円
<保険証券2>
疾病入院給付金が入院1日目より日額5,000円支払われます。
  • 疾病入院給付金 5,000円×32日=16万円
通院給付金が退院後の通院10日間について日額3,000円支払われます。
  • 通院給付金 3,000円×10日=3万円
以上より、支払われる保険金・給付金の合計は、

 14+14+16+3=47万円

よって、正解は47万円になります。

〔(イ)について〕
ガンと診断され入院し手術を受けた場合、支払われる保険金・給付金は次のとおりです。ガンは三大疾病および成人病に該当します。

<保険証券1>
ガンと診断された時に支払われる一時金と、入院および手術にかかる給付金が支払われます。入院5日目から保障されるものの支払対象日数は「24日-4日=20日」です。
  • 三大疾病保障定期保険特約保険金額 300万円
  • 疾病入院特約 5,000円×20日=10万円
  • 成人病入院特約 5,000円×20日=10万円
  • 手術給付金(問題文より給付倍率40倍) 5,000円×40倍=20万円
<保険証券2>
入院給付金、手術給付金およびガン診断給付金(初めてガンと診断されたため)が支払われます。
  • 疾病入院給付金 5,000円×24日=12万円
  • 手術給付金 10万円
  • ガン診断給付金 50万円
以上より、支払われる保険金・給付金の合計は、

 300+10+10+20+12+10+50=412万円

よって、正解は412万円になります。

〔(ウ)について〕
即死なので死亡保険金のみ支払われます。交通事故は災害に該当するので傷害特約の支払い対象となることに注意しましょう。

<保険証券1>
  • 終身保険金額 200万円
  • 定期保険特約保険金額 1,000万円
  • 三大疾病保障定期保険特約保険金額 300万円
  • 傷害特約保険金額 500万円
<保険証券2>
  • 死亡保険金 50万円
以上より、支払われる保険金・給付金の合計は、

 200+1,000+200+500+50=2,050万円

よって、正解は2,050万円になります。