FP2級 2016年1月 実技(金財:生保)問8
問8
X社が現在加入している<資料1>の長期平準定期保険を現時点で解約した場合のX社の経理処理(仕訳)について、下記の<条件>をもとに、空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、下記の〈語句群〉のイ~ヌのなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。<条件>
- X社が解約時までに支払った保険料の総額は4,200万円である。
- 解約返戻金の金額は3,400万円である。
- 配当等、上記以外の条件は考慮しないものとする。
- イ.700
- ロ.1,300
- ハ.1,400
- ニ.2,000
- ホ.2,100
- ヘ.3,400
- ト.4,200
- チ.雑損失
- リ.保険料積立金
- ヌ.雑収入
① | ② | ③ | ④ |
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正解
① | ② | ③ | ④ |
ヘ | ホ | ヌ | ロ |
分野
科目:B.リスク管理細目:3.生命保険
解説
〔①について〕
受け取った解約返戻金は全額を現金・預金として仕訳します。
よって、正解は[ヘ]の3,400(万円)になります。
〔②について〕
2019年7月7日以前に契約した長期平準定期保険の支払保険料は、保険期間の前半6割の期間は2分の1を資産計上(前払保険料)、残りの2分の1を損金算入(支払保険料)します。Aさんは50歳で加入し、65歳で解約しようとしているため、保険料を支払った期間は保険期間(45年間)の前半6割期間に当たります。
長期平準定期保険の解約返戻金を受け取った場合には、それまで資産計上していた額を取り崩し、受取額との差額を雑収入または雑損失として計上します。②には資産勘定から取り崩す金額が入ります。資産には、今まで払ってきた保険料の2分の1が計上されているはずですので、②取り崩す額には「4,200万円×1/2=2,100万円」が入ります。
よって、正解は[ホ]の2,100(万円)になります。
〔③、④について〕
資産計上額2,100万円<解約返戻金3,400万円なので、差額である「3,400万円-2,100万円=1,300万円」は雑収入として益金算入します。
よって、③は[ヌ]の雑収入、④は[ロ]の1,300(万円)が適切です。法人税通達の改正により、逓増定期保険、長期平準定期保険などで個別に適用されていた仕訳が廃止されました。2019年7月8日以降に契約した保険期間3年以上の法人生命保険は、解約返戻率を基準にして契約当初の資産計上割合が、0割=全額損金(解約返戻率50%以下)、4割(同50%超70以下)、6割(同70%超85以下)、9割(85%超)に区分されます。遡及適用はないので、基準日以前に契約したものは従前の経理処理を行います。
受け取った解約返戻金は全額を現金・預金として仕訳します。
よって、正解は[ヘ]の3,400(万円)になります。
〔②について〕
2019年7月7日以前に契約した長期平準定期保険の支払保険料は、保険期間の前半6割の期間は2分の1を資産計上(前払保険料)、残りの2分の1を損金算入(支払保険料)します。Aさんは50歳で加入し、65歳で解約しようとしているため、保険料を支払った期間は保険期間(45年間)の前半6割期間に当たります。
長期平準定期保険の解約返戻金を受け取った場合には、それまで資産計上していた額を取り崩し、受取額との差額を雑収入または雑損失として計上します。②には資産勘定から取り崩す金額が入ります。資産には、今まで払ってきた保険料の2分の1が計上されているはずですので、②取り崩す額には「4,200万円×1/2=2,100万円」が入ります。
よって、正解は[ホ]の2,100(万円)になります。
〔③、④について〕
資産計上額2,100万円<解約返戻金3,400万円なので、差額である「3,400万円-2,100万円=1,300万円」は雑収入として益金算入します。
よって、③は[ヌ]の雑収入、④は[ロ]の1,300(万円)が適切です。法人税通達の改正により、逓増定期保険、長期平準定期保険などで個別に適用されていた仕訳が廃止されました。2019年7月8日以降に契約した保険期間3年以上の法人生命保険は、解約返戻率を基準にして契約当初の資産計上割合が、0割=全額損金(解約返戻率50%以下)、4割(同50%超70以下)、6割(同70%超85以下)、9割(85%超)に区分されます。遡及適用はないので、基準日以前に契約したものは従前の経理処理を行います。
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