FP2級 2016年9月 実技(FP協会:資産設計)問11

問11

羽田卓さん(48歳)が保険契約者(保険料負担者)および被保険者として加入している生命保険(下記<資料>参照)の保障内容に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる数値を解答欄に記入しなさい。なお、保険契約は有効に継続し、かつ特約は自動更新しているものとし、卓さんはこれまでに<資料>の保険から、保険金・給付金を一度も受け取っていないものとする。また、各々の記述はそれぞれ独立した問題であり、相互に影響を与えないものとする。
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  • 卓さんが現時点(48歳)で、交通事故で即死した場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は()万円である。
  • 卓さんが現時点(48歳)で、糖尿病で24日間入院した場合(手術は受けていない)、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は()万円である。
  • 卓さんが現時点(48歳)で、初めてガン(肝臓ガン・悪性新生物)と診断されて26日間入院し、その間に約款所定の手術(給付倍率40倍)を1回受けた場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は()万円である。
(ア)万円
(イ)万円
(ウ)万円

正解 

(ア) 2,270(万円)
(イ) 32(万円)
(ウ) 415(万円)

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

〔(ア)について〕
<保険証券1>
終身保険と定期保険特約保険は死因に関係なく支払われます。
  • 終身保険 150万円
  • 定期保険特約保険 1,500万円
三大疾病保障定期保険特約保険は、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中に罹患した場合に保険金が支払われますが、この保険金を受け取る前に、死亡または高度障害になった場合も保険金が支払われます。卓さんは保険金および給付金を一度も受け取っていないため支給対象となります。
  • 三大疾病保障定期保険特約保険 300万円
傷害特約保険は、不慮の事故によりその日から180日以内に死亡した場合、保険金が支払われます。(ア)のケースは交通事故による即死ですので支給対象となります。
  • 傷害特約保険 300万円
したがって、<保険証券1>から支払われる保険金は、

 150万円+1,500万円+300万円+300万円=2,250万円

<保険証券2>
交通事故による死亡のため、死亡給付金(ガン以外による死亡)のみが対象になります。
  • 死亡給付金 20万円
以上より、支払われる保険金・給付金の合計は、

 2,250万円+20万円=2,270万円

よって、正解は2,270万円になります。

〔(イ)について〕
<保険証券1>
糖尿病は成人病の一つなので、疾病入院特約と成人病入院特約が対象となります。入院5日目から保障されるため支払対象日数は「24日-4日=20日」です。
  • 疾病入院特約 5,000円×20日=10万円
  • 成人病入院特約 5,000円×20日=10万円
したがって、<保険証券1>から支払われる保険金は、

 10万円+10万円=20万円

<保険証券2>
保険証券1と同じく、疾病入院特約が対象となります。こちらは入院1日目から保障されるので24日間で計算します。
  • 疾病入院特約 5,000円×24日=12万円
以上より、支払われる保険金・給付金の合計は、

 20万円+12万円=32万円

よって、正解は32万円になります。

〔(ウ)について〕

<保険証券1>
ガンの診断された時点で三大疾病保障定期保険特約保険の支給対象となります。さらに26日の入院及び手術に対して保険金が支払われます。入院5日目から保障されるものの支払対象日数は「26日-4日=22日」となります。
  • 三大疾病保障定期保険特約保険 300万円
  • 疾病入院特約 5,000円×22日=11万円
  • 手術給付金 5,000円×40倍=20万円
  • 成人病入院特約 5,000円×22日=11万円
したがって、<保険証券1>から支払われる保険金は、

 300万円+11万円+20万円+11万円=342万円

<保険証券2>
  • 疾病入院特約 5,000円×26日=13万円
  • 手術給付金 10万円
  • ガン診断給付金 50万円
したがって、<保険証券2>から支払われる保険金は、

 13万円+10万円+50万円=73万円

以上より、支払われる保険金・給付金の合計は、

 342万円+73万円=415万円

よって、正解は415万円になります。