FP2級過去問題 2017年1月学科試験 問46(改題)
問46
建築基準法に基づいて下記の土地に耐火建築物である住宅を建築する場合の建築面積の限度として、最も適切なものはどれか。なお、前面道路は、同法第42条第2項により特定行政庁の指定を受けた道路であり、その中心線からの水平距離2mの線が道路の境界線とみなされるものとする。また、記載のない条件については考慮しないものとする。
- 140㎡
- 145㎡
- 168㎡
- 174㎡
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正解 4
問題難易度
肢116.5%
肢235.4%
肢311.4%
肢436.7%
肢235.4%
肢311.4%
肢436.7%
分野
科目:E.不動産細目:3.不動産に関する法令上の規制
解説
この問では建築面積の計算において注意すべき点が2つあります。まず1つ目は前面道路の幅です。建築基準法では、道路の幅員について4m以上と定めており、4m以上の道路に面していない建物は建築できないとしています。しかし、昔に整備された道路の中には4m未満のものも数多く存在しており、これらを"道路"ではないとしてしまうと生活に支障が及びます。このため、建築基準法42条2項ではこれらの道を「みなし道路」として扱うとしています(法42条2項で規定されているため2項道路と呼ばれます)。
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設問の前面道路は3mですから、セットバックが適用されることにより、対象地の道路側50cmについては道路としてみなされ所有者の土地として計算に含めることができません。つまり建ぺい率に乗じる対象地の面積は、
20m×(15m-0.5m)=290㎡
となります。
2つ目は、耐火建築物に対する建ぺい率の緩和です。この規定では、「防火地域内の耐火建築物」および「準防火地域内の(準)耐火建築物」を対象として建ぺい率に10%を加えることができるものです。

以上より、対象地における建築面積の限度は、
290㎡×(50%+10%)=174㎡
よって[4]が適切です。
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