FP2級 2017年9月 実技(FP協会:資産設計)問32

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問32

康介さんは、労働者災害補償保険(以下「労災保険」という)の保険給付について、FPの川久保さんに質問をした。労災保険の療養(補償)給付に関する次の(ア)~(ウ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。なお、給付の要件はすべて満たしているものとする。
  1. 療養補償給付は、「療養の給付」を原則としており、この「療養の給付」を受ける被災労働者は、その費用の1割を負担する。
  2. 療養補償給付として受ける「療養の給付」は、労災病院や労災指定医療機関および指定薬局等において行われる。
  3. 康介さんが通勤途上の災害によるケガのために療養を必要とする場合についても、原則として、労災保険から保険給付が行われる。
(ア)(イ)(ウ)

正解 

(ア)(イ)(ウ)
×

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:4.社会保険

解説

  1. ×不適切。療養補償給付は、原則として「療養の給付」として労災指定医療機関等で療養することができます。「療養の給付」とは、負傷などに係る治療を現物(無料)で支給することです。よって、被災労働者の費用の負担はありません。また、やむを得ず指定医療機関以外で療養し、一旦治療費を負担した場合でも、後で療養費相当の金銭が支給されるため負担する費用はありません。
  2. 〇適切。職場での事故によりケガ等を負った場合、労災病院や労災指定医療機関および指定薬局等で労災であることを説明することによって、療養補償給付として「療養の給付」を受けられます。労災保険の他の給付(休業給付、障害年金、遺族年金、介護給付等)は所轄の労働基準監督署長に提出する必要があります。
  3. 〇適切。通勤途中の事故等で負ったケガも通勤災害として労災保険の対象となります。通勤災害の場合、被災労働者は一部負担金(初診時のみ原則200円)を支払う必要はありますが、労災保険から療養給付を受けることができます。