FP2級 2017年9月 実技(金財:生保)問8

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問8

X社が現在加入している生命保険を現時点で解約した場合のX社の経理処理(仕訳)について、下記の<条件>を基に、空欄①~③に入る最も適切な数値を、解答用紙に記入しなさい。

<条件>
  • X社が解約時までに支払った保険料の総額は6,300万円である。
  • 上記以外の条件は考慮しないものとする。
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万円
万円
万円

正解 

① 5,300(万円)
② 3,150(万円)
③ 2,150(万円)

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

〔①について〕
解約返戻金の経理処理として、まず解約返戻金として5,300万円を受け取るので、借方の現金・預金は5,300万円になります。
よって、正解は5,300(万円)になります。

〔②について〕
2019年7月7日以前に契約した逓増定期保険の支払保険料は、①満了時年齢、②加入時年齢、③保険期間によって4つの経理処理に分かれます。
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本問のケースですが、支払済保険料の総額6,300万円を年払保険料700万円で除すことによって契約開始からの経過期間(年数)が「6,300万円÷700万円=9年」とわかります。現在のAさんは60歳ですから保険開始時の年齢は51歳ということになります。そして、満了時年齢は73歳、保険期間は「73歳-51歳=22年」ですから、
  • 満了時年齢 73歳>70歳
  • 51+(22×2)=95≦95
という判定で、上表1.の「2分の1資産計上/2分の1損金算入」に該当することとなります。前半6割の期間は「22年×6/10=13.2年」で契約から13年目までです。今回は契約から9年目なので、これまでの支払保険料は全て損金と資産に2分の1ずつ計上されていることになります。

前払保険料勘定として資産計上されている金額は「6,300万円÷2=3,150万円」ですから、解約返戻金の受け取り時にはこの金額を取り崩すこととなります。
よって、正解は3,150(万円)になります。

〔③について〕
1つの経理処理(仕訳)では、必ず借方と貸方の金額が一致します。雑収入の金額は解約返戻金と取り崩した前払保険料の差額になります。

 5,300万円-3,150万円=2,150万円

よって、正解は2,150(万円)になります。