FP2級過去問題 2019年1月学科試験 問9
問9
住宅ローンの借換えを検討しているAさんが、仮に下記<資料>のとおり住宅ローンの借換えをした場合の総返済額(借換え費用を含む)に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる数値または語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、返済は年1回であるものとし、計算に当たっては下記<係数>を使用すること。また、記載のない条件については考慮しないものとする。<資料>
[Aさんが現在返済中の住宅ローン]
- 借入残高:1,000万円
- 利率:年2%の固定金利
- 残存期間:10年
- 返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
- 借入金額:1,000万円
- 利率:年1%の固定金利
- 返済期間:10年
- 返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
- 借換え費用:20万円
現在返済中の住宅ローンの年間返済額は「1,000万円×(ア)」で求められ、借換え予定の住宅ローンの年間返済額は「1,000万円×(イ)」で求められる。従って、住宅ローンの借換えをした場合の総返済額(借換え費用を含む)は、完済までに(ウ)する。
- (ア)0.0913 (イ)0.1056 (ウ)163万円増加
- (ア)0.0913 (イ)0.0956 (ウ)63万円増加
- (ア)0.1113 (イ)0.1056 (ウ)37万円減少
- (ア)0.1113 (イ)0.0956 (ウ)137万円減少
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正解 3
問題難易度
肢13.8%
肢28.7%
肢381.1%
肢46.4%
肢28.7%
肢381.1%
肢46.4%
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:8.ライフプラン策定上の資金計画
解説
返済額に残存期間を乗じた総返済額を比較します。本問では毎年の返済額が示されていないので、係数に用いて求めなければなりません。住宅ローンの各年の返済額を求めるには資本回収係数を用います。なぜ資本回収係数を用いるのかというと、貸し出す側の金融機関から見ると、貸出元本を一定利率で運用しながら一定期間にわたり返済額を受け取ることができるためです。[Aさんが現在返済中の住宅ローン]
残存返済期間 10年、借入金利 年2%ですので、1年あたりの返済額は、借入残高に期間10年・2%の資本回収係数を借入金残高に乗じて求められます。
1,000万円×0.1113=111.3万円
残存期間10年の総返済額は、
111.3万円×10年=1,113万円
[Aさんが借換えを予定している住宅ローン]
年間返済額は、上記と同様の考えで借入残高に期間10年・1%の資本回収係数を借入金残高に乗じて求められます。
1,000万円×0.1056=105.6万円
借換え費用20万円を含む10年間の総返済額は、
105.6万円×10年+20万円=1,076万円
借換え前と比較すると総返済額の削減効果は、
1,113万円-1,076万円=37万円
よって[3]の組合せが適切です。
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