FP2級 2019年1月 実技(FP協会:資産設計)問10

問10

橋口浩太郎さん(58歳)が保険契約者(保険料負担者)および被保険者として加入している生命保険(下記<資料>参照)の保障内容に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる数値を解答欄に記入しなさい。なお、保険契約は有効に継続し、かつ特約は自動更新しているものとし、浩太郎さんはこれまでに<資料>の保険から、保険金・給付金を一度も受け取っていないものとする。また、各々の記述はそれぞれ独立した問題であり、相互に影響を与えないものとする。
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  • 浩太郎さんが現時点で、交通事故で即死した場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は()万円である。
  • 浩太郎さんが現時点で、糖尿病の治療のため16日間入院した場合(手術は受けていない)、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は()万円である。
  • 浩太郎さんが現時点で、初めてガン(食道ガン・悪性新生物)と診断され、治療のため30日間入院し、その間に約款所定の手術(給付倍率40倍)を1回受けた場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は()万円である。
(ア)万円
(イ)万円
(ウ)万円

正解 

(ア) 3,510(万円)
(イ) 12(万円)
(ウ) 496(万円)

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

〔(ア)について〕
<保険証券1>
交通事故による死亡のため、死亡給付金(ガン以外による死亡)のみが対象になります。
  • 死亡給付金 10万円
<保険証券2>
まず、終身保険と定期保険特約については死因に関係なく保険金が支払われます。
  • 終身保険 200万円
  • 定期保険特約 2,000万円
また、三大疾病保障定期保険特約は、①三大疾病に罹患し所定の状態になったとき、②三大疾病保険金を受け取る前に死亡したときに支払われます。竜太郎さんはこれまで<資料>の保険から保険金・給付金を受け取っていないため、三大疾病保障定期保険特約保険金も支払われます。
  • 三大疾病保障定期保険特約 300万円
そして、災害割増特約と傷害特約は、不慮の事故から180日以内に死亡した場合に保険金が支払われます。1つ目のケースは交通事故で即死した場合ですので、どちらも支払い対象となります。
  • 災害割増特約 500万円
  • 傷害特約 500万円
したがって、<保険証券2>から支払われる保険金の合計額は、

 200+2,000+300+500+500=3,500万円

以上より、支払われる保険金・給付金の合計は、

 10万円+3,500万円=3,510万円

よって、正解は3,510万円です。

〔(イ)について〕

<保険証券1> 対象なし

<保険証券2>
成人病入院特約は、糖尿病のほか、ガン・心疾患・脳血管疾患・高血圧性疾患の場合に対象となります。よって、疾病入院特約と成人病入院特約から保険金が支払われます。入院5日目から保障されるので支払対象日数は「16日-4日=12日」です。
  • 疾病入院特約 5,000円×12日=6万円
  • 成人病入院特約 5,000円×12日=6万円
以上より、支払われる保険金・給付金の合計は「6万円+6万円=12万円」となります。
よって、正解は12万円です。

〔(ウ)について〕
<保険証券1>
  • ガン診断給付金 100万円
  • ガン入院給付金 1万円×30日=30万円
  • ガン手術給付金 20万円
したがって、<保険証券1>から支払われる保険金は、

 100+30+20=150万円

<保険証券2>
食道ガン(悪性新生物)は、三大疾病保障定期保険特約と成人病入院特約の対象になります。入院5日目から保障されるものの支払対象日数は「30日-4日=26日」です。
  • 三大疾病保障定期保険特約 300万円
  • 疾病入院特約 5,000円×26日=13万円
  • 成人病入院特約 5,000円×26日=13万円
  • 手術給付金 5,000円×40倍=20万円
したがって、<保険証券2>から支払われる保険金の合計額は、

 300+13+13+20=346万円

以上より、支払われる保険金・給付金の合計は、

 150万円+346万円=496万円

よって、正解は496万円です。