FP2級 2019年1月 実技(金財:生保)問2

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問2

《設例》の<Aさんとその家族に関する資料>および下記の<資料>に基づき、次の①、②を求め、解答用紙に記入しなさい(計算過程の記載は不要)。なお、年金額は2018年度価額に基づいて計算し、年金額の端数処理は円未満を四捨五入すること。
  1. 原則として、Aさんが65歳から受給することができる老齢基礎年金の年金額
  2. 原則として、Aさんが65歳から受給することができる老齢厚生年金の年金額
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正解 

① 737,088(円)
② 1,497,165(円)

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:5.公的年金

解説

〔①について〕
<資料>の老齢基礎年金の計算式を使います。原則として、20歳から60歳になるまでの40年間(480月)の全期間保険料を納めれば、65歳から満額の老齢基礎年金を受給できることになります。

Aさんは20~22歳の間に26月の未加入期間がありますが、免除の申請も後納もしていないため、保険料納付済月数への算入はありません。その後、厚生年金に加入して60歳までもれなく第2号被保険者となっているので、全期間(480月)から未加入期間26月を減じた「480月-26月=454月」がAさんの保険料納付済月数となります。

 779,300円×454月480月=737,087.916…円
(円未満四捨五入して)737,088円

よって、正解は737,088(円)になります。

〔②について〕
<資料>の老齢厚生年金の計算式に従って計算します。

【報酬比例部分の額】
[ⓐ2003年3月以前の期間分]
 300,000円×7.1251,000×228月=487,350円
[ⓑ2003年4月以後の期間分]
 500,000円×5.4811,000×226月=619,353円
[ⓐ+ⓑ]
 487,350円+619,353円=1,106,703円

【経過的加算額】
65歳以後の老齢厚生年金には、定額部分と老齢基礎年金相当額との差額である経過的加算額が加算されます。
被保険者期間の月数は「228月+226月=454月」、20歳以上60歳未満の被保険者期間の月数も454月なので、計算式に当てはめると、

 1,625円×454月-779,300円×454月480月
=737,750円-737,087.9…円=662.1円
(円未満は四捨五入)662円

【加給年金額】
加給年金額は、厚生年金保険の被保険者期間が20年(240月)以上ある人が、65歳到達時において生計を維持している下記の配偶者または子がいる場合に、老齢厚生年金に一定額が加算される制度です。
  • 65歳未満の配偶者
  • 18歳到達年度の末日までの間の子
    または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子
Aさんの被保険者期間は20年以上であり、Aさんが65歳から年金を受給するときに妻Bさんは63歳なので、加給年金額389,800円が加算されます。

ⅰ~ⅲを合計した金額が答えになります。

 1,106,703円+662円+389,800円=1,497,165円

よって、正解は1,497,165(円)になります。