FP2級過去問題 2019年5月学科試験 問27

問27

効率的市場仮説に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 効率的市場仮説では、投資家にとって最適なポートフォリオは、無リスク資産と市場ポートフォリオによって構成されるとする。
  2. 効率的市場仮説では、無リスク資産と市場ポートフォリオの組入比率は、投資家のリスク許容度の大きさに応じて調整すべきとされている。
  3. 効率的市場仮説では、すべての利用可能な情報が完全に市場価格に反映されていると仮定する。
  4. 効率的市場仮説では、市場が効率的であれば、現在利用可能な情報を利用して、将来の価格変動を予測することができるとされている。

正解 4

問題難易度
肢110.9%
肢211.5%
肢330.4%
肢447.2%

解説

効率的市場仮説とは、市場価格には、それに影響する全ての利用可能な情報が常に反映されているとする学説です。効率的な市場では、市場価格には各種の情報が織り込まれ常に適正価格であるため、極端な割安株や割高株はなく、一般的な情報をもとに市場平均を上回る利益を継続的に上げることはできないという考えを提唱しています。また、効率的市場には3つのレベルがあると主張しています。
  1. 適切。投資家の利益を最大にする最適ポートフォリオは、無リスク資産と市場ポートフォリオで構成されるとしています。
  2. 適切。無リスク資産と市場ポートフォリオの組入比率は、投資家のリスク許容度の大きさに応じて調整すべきとされています。
  3. 適切。常に全ての利用可能な情報が市場価格に反映されていると仮定します。
  4. [不適切]。記述は逆で、市場が効率的であれば、市場価格はランダムウォークに従うので、現在利用可能な情報をもとに将来の価格を予測することはできないとしています。
したがって不適切な記述は[4]です。