FP2級過去問題 2019年5月学科試験 問26
問26
わが国における個人によるデリバティブ取引等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 外国為替証拠金取引では、証拠金にあらかじめ決められた倍率を乗じた金額まで売買できるが、倍率の上限は法令によって定められている。
- 大阪取引所で行われる長期国債先物取引は、国債の利率や償還期限などを標準化して設定された「長期国債標準物」を取引の対象としている。
- オプションの買い手の損失は限定されないが、オプションの売り手の損失はプレミアム(オプション料)に限定される。
- スワップ取引を利用した金融商品のうち、リバース・デュアル・カレンシー債は、発行と償還は円建てで行われ、利払いは外貨建てで行われる債券である。
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正解 3
問題難易度
肢15.3%
肢28.3%
肢371.2%
肢415.2%
肢28.3%
肢371.2%
肢415.2%
分野
科目:C.金融資産運用細目:8.金融派生商品
解説
- 適切。外国為替証拠金取引(FX)では、証拠金を担保として預けてレバレッジ効果により取引することができますが、その倍率は法令により25倍までに制限されています。
- 適切。国債先物とは、実際に発行されている日本国債ではなく、国債の「標準物」を取引対象とした先物取引です。「標準物」とは、証券取引所が利率や償還期限を標準化し設定した架空の債券です。日本では現在、大阪証券取引所にて、長期国債先物、中期国債先物、超長期国債先物、ミニ長期先物の4種類が取引されています。
- [不適切]。オプションの買い手は、権利行使するか権利放棄するかを自由に選択できるので、買い手の損失はプレミアムに限定されます。一方、売り手は買い手の権利行使に応じる義務がありますので、売り手の損失は無制限(上限は無限大)になります。オプションの売り手の損失は、プレミアム(オプション料)に相当する金額に限定される。(2021.3-27-3)オプションの買い手の損失は無限定であるが、オプションの売り手の損失は、プレミアム(オプション料)に限定されている。(2018.1-27-2)オプションの買い手は、売り手に対してプレミアム(オプション料)を支払うことになる。(2014.5-28-2)
- 適切。リバース・デュアル・カレンシー債は、払込み・償還が円貨、利払いが外貨である債券です。また、似たようなものに、払込みと利払いが円貨で、償還が外貨である「デュアル・カレンシー債」があります。
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