FP2級過去問題 2019年9月学科試験 問24

問24

固定利付債券(個人向け国債を除く)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 債券を発行体の信用度で比較した場合、他の条件が同じであれば、発行体の信用度が高い債券の方が債券の価格は低い。
  2. 債券を償還までの期間の長短で比較した場合、他の条件が同じであれば、償還までの期間が長い債券の方が、利回りの変化に対する価格の変動幅は大きくなる。
  3. 表面利率が最終利回りよりも低い債券の価格は、額面価格を下回る。
  4. 市場金利が上昇すると、通常、債券の利回りは上昇し、債券の価格は下落する。

正解 1

問題難易度
肢158.1%
肢28.7%
肢317.9%
肢415.3%

解説

  1. [不適切]。他の条件が同じであれば、投資家は発行体の信用度が高いほうを欲しがるので、信用度の高い債券のほうの価格が高くなります。
  2. 適切。残存期間が長い債券は、残存期間が短い債券よりも償還時までに金利変動の影響を受ける期間が長いため、金利変動に対する価格変動幅が大きくなります。
  3. 適切。最終利回りとは、既発債を購入し償還まで保有したときの投資元本に対する利回りです。表面利率が最終利回りよりも低いということは、キャピタルゲイン(売却・償還による利益)がマイナスであるということです。最終利回りでの売却額=額面価格なので、売却益がマイナスということは債券の価格が額面価格を下回ることになります。
    また以下の計算式からも、「最終利回り>表面利率」となるためには「額面金額>購入金額」でなければならないことがわかります(分母が小さくなり、分子が大きくなる)。
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  4. 適切。市場金利と既発債券の価格は逆の値動きをします。すなわち、市場金利が上昇すると既発債券の価格は下落します。
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したがって不適切な記述は[1]です。