FP2級 2020年1月 実技(FP協会:資産設計)問5

問5

平尾さんはKA投資信託を新規募集時に100万口購入し、特定口座(源泉徴収口座)で保有して収益分配金を受け取っている。下記<資料>に基づき、平尾さんが保有するKA投資信託に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

<資料>
[KA投資信託の商品概要(新規募集時)]
投資信託の分類:追加型国内公募株式投資信託
決算および収益分配:年1回
申込価格:1口当たり1円
申込単位:1万口以上1口単位
購入時手数料(税込み):購入金額1,000万円未満 3.30%、購入金額1,000万円以上 2.20%
運用管理費用(信託報酬)(税込み):純資産総額に対し年1.760%

[平尾さんが保有するKA投資信託の収益分配金受取時の運用状況(1万口当たり)]
収益分配前の個別元本:10,000円
収益分配前の基準価額:12,000円
収益分配金:2,500円
収益分配後の基準価額:9,500円
  • 平尾さんが、KA投資信託を新規募集時に100万口購入した際に、支払った購入時手数料(税込み)は、()である。
  • <資料>の収益分配時に、平尾さんに支払われた収益分配金のうち、普通分配金(1万口当たり)は()である。
  1. (ア)33,000円 (イ)500円
  2. (ア)33,000円 (イ)2,000円
  3. (ア)22,000円 (イ)500円
  4. (ア)22,000円 (イ)2,000円

正解 2

分野

科目:C.金融資産運用
細目:3.投資信託

解説

〔(ア)について〕
購入時手数料は「購入金額×手数料率」で計算します。
申込価格は1口当たり1円です。100万口購入なので、購入金額は100万円ということになります。購入金額が1,000万円未満のため3.3%の購入手数料を使います。

 100万円×3.3%=33,000

〔(イ)について〕
投資信託の収益分配金には「普通分配金」と「元本払戻金(特別分配金)」の2種類があり、その区別は個別元本と分配落ち後の基準価額の関係で決まります。具体的には、下図のように分配落ち後の基準価額に収益分配金を足したときに、個別の元本を上回る部分が「普通分配金」となり、それ以外の部分は「特別分配金」となります。
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設問では「収益分配前の個別元本>収益分配後の基準価額」のため、次のように計算します。
  • 普通分配金:12,000円-10,000円=2,000
  • 元本払戻金:2,500円-2,000円=500円
※分配前後の基準価額と元本の差から元本払戻金を500円とし、その後、普通分配金を「2,500円-500円=2,000円」で求めることもできます。わかりやすい方で計算しましょう。
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したがって、適切な組合せは[2]です。