FP2級 2020年1月 実技(金財:個人)問5

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問5

次の①、②を求め、解答用紙に記入しなさい(計算過程の記載は不要)。なお、計算にあたっては税金等を考慮せず、〈答〉は、%表示の小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までを解答すること。
  1. AさんがX社債を《設例》の条件で購入した場合の最終利回り(年率・単利)を求めなさい。
  2. Aさんが《設例》の条件で円貨を米ドルに換えて米ドル建定期預金に50,000米ドルを預け入れ、満期を迎えた場合の円ベースでの運用利回り(単利による年換算)を求めなさい。なお、預入期間3カ月は0.25年として計算すること。

正解 

① 1.05(%)
② 5.45(%)

分野

科目:C.金融資産運用
細目:4.債券投資

解説

〔①について〕
最終利回りとは、発行された債券を時価で購入し、償還期限まで所有した場合の利回りです。債券の利回りは、以下の式に設問の数字を当てはめて計算します。
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実際に計算をすると、

 2+(100-104.5)/5104.5×100
2+(-0.9)104.5×100
1.1104.5×100
=1.0526…%
(小数点以下第3位を四捨五入)1.05%

よって、正解は1.05(%)になります。

〔②について〕
外貨預金の預入時にはTTS、円換算時にはTTBを使います。

預入時のTTS(110円)で50,000米ドルを用意するのに必要な円貨は、

 50,000米ドル×110円=5,500,000円

50,000米ドルを年利1.8%で3か月(0.25年)預け入れた場合の利息額は、

 50,000米ドル×1.8%×0.25年=225米ドル

満期時の元利合計額は「50,000+225=50,225米ドル」とわかります。これを満期時のTTB(111円)で円換算すると、

 50,225米ドル×111円=5,574,975円

この金額から年換算の利回りを求めるには、3カ月間での運用益(利息+為替差損益)を計算し、それを4倍にして1年分(年換算)にした後、元金で除します。

[3カ月間での運用益]
 5,574,975円-5,500,000円=74,975円
[年換算した運用益]
 74,975円×4=299,900円
[年換算した運用利回り]
 299,900円÷5,500,000円×100=5.452727…%
(小数点以下第3位を四捨五入)5.45%

よって、正解は5.45(%)になります。