FP2級 2020年1月 実技(金財:生保)問1(改題)
問1
はじめに、Mさんは、Aさんに対して、Aさんが65歳になるまでに受給することができる公的年金制度からの老齢給付について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄①~③に入る最も適切な数値を、下記の〈数値群〉のなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。「老齢厚生年金の支給開始年齢は原則として65歳ですが、経過措置として、老齢基礎年金に係る(①)年の受給資格期間を満たし、かつ、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あることなどの所定の要件を満たしている方は、65歳到達前に特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。
1958年5月生まれのAさんは、原則として、(②)歳から報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。
なお、(②)歳以後も引き続き厚生年金保険の被保険者としてX社に勤務する場合、特別支給の老齢厚生年金は、総報酬月額相当額と基本月額との合計額が(③)万円(2024年度の支給停止調整開始額)を超えるときは当該年金額の一部または全部が支給停止となります」
- イ.10
- ロ.20
- ハ.25
- ニ.28
- ホ.48
- ヘ.50
- ト.62
- チ.63
- リ.64
① | ② | ③ |
広告
正解
① | ② | ③ |
イ | チ | ヘ |
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:5.公的年金
解説
〔①について〕
特別支給の老齢厚生年金を受け取るためには以下の要件を満たしている必要があります。
〔②について〕
老齢厚生年金は原則として65歳からの支給ですが、生年月日によっては60歳から65歳までの間に、報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。Aさんは男性で1958年5月生まれですので、1957年(昭和32年)4月2日~1959年(昭和34年)4月1日生まれの区分に該当し、63歳から特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。
よって、正解は[チ]の63(歳)になります。
〔③について〕
厚生年金の被保険者として勤務しながら老齢厚生年金を受給している場合、在職老齢年金の仕組みにより、総報酬月額相当額と年金の基本月額の合計が50万円を超えると、老齢厚生年金額の全部または一部が支給停止になります。支給停止調整開始額は年齢にかかわらず一律です。
よって、正解は[ヘ]の50(万円)になります。
特別支給の老齢厚生年金を受け取るためには以下の要件を満たしている必要があります。
- 男性の場合、1961年(昭和36年)4月1日以前に生まれたこと
- 女性の場合、1966年(昭和41年)4月1日以前に生まれたこと
- 老齢基礎年金の受給資格期間(10年)を満たすこと
- 厚生年金保険等に1年以上加入していたこと
〔②について〕
老齢厚生年金は原則として65歳からの支給ですが、生年月日によっては60歳から65歳までの間に、報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。Aさんは男性で1958年5月生まれですので、1957年(昭和32年)4月2日~1959年(昭和34年)4月1日生まれの区分に該当し、63歳から特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。
よって、正解は[チ]の63(歳)になります。
〔③について〕
厚生年金の被保険者として勤務しながら老齢厚生年金を受給している場合、在職老齢年金の仕組みにより、総報酬月額相当額と年金の基本月額の合計が50万円を超えると、老齢厚生年金額の全部または一部が支給停止になります。支給停止調整開始額は年齢にかかわらず一律です。
よって、正解は[ヘ]の50(万円)になります。
広告