FP2級 2020年9月 実技(金財:個人)問6

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問6

Mさんは、Aさんに対して、X社株式の購入について説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
  1. 「Aさんが特定口座(源泉徴収あり)においてX社株式を株価3,800円で100株購入し、同年中に株価4,000円で全株売却した場合、その他の取引や手数料等を考慮しなければ、売買益2万円に対して20.315%相当額が源泉徴収等されます」
  2. 「AさんがX社株式の次回の配当を受け取るためには、権利付き最終日までにX社株式を購入しておく必要があります。X社株式の権利付き最終日は、権利確定日の3営業日前である202X年11月25日(水)です」
  3. 「50期におけるX社株式のPBRは、1.52倍です。一般に、PBRが高いほうが株価は割安と判断されますが、何倍程度が妥当であるかは、同業他社との比較や過去のトレンドを確認するなど、相対的な数値として捉えることが大切です」

正解 

××

分野

科目:C.金融資産運用
細目:5.株式投資

解説

  1. 〇適切。特定口座内の上場株式等の配当、特定公社債等の利子および譲渡益は、同じ特定口座内で生じた譲渡損失と自動的に損益通算されます。源泉徴収あり特定口座の場合は、損益通算後の売買益等に対して20.315%(所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%)が源泉徴収され、課税関係が終了します。
  2. ×不適切。権利付き最終取引日とは、権利確定日に株主名簿に載る(=配当金や株主優待の権利を得る)ための最終取引日です。上場株式の引渡しは約定日から起算して3営業日後なので、権利確定日の2営業日前の日が権利付き最終取引日になります(権利確定日から起算すれば3営業日前)。11月30日(月)が権利確定日の場合、土日祝日は取引がないので1営業日前は11月27日(金)、2営業日前は年11月26日(木)です。
  3. ×不適切。PBR(株価純資産倍率)は、株価に対する1株あたりの純資産の割合を示す指標で、「株価÷1株あたり純資産」の式で求めます。一般的な目安として、PBRは低いほうが割安であると判断されます。
    なお、50期におけるX社株式のPBRは以下のように求められます。
     1株当たり純資産=2,000,000百万円÷8億株=2,500円
     PBR=3,800円÷2,500円=1.52倍