FP2級 2021年1月 実技(金財:生保)問12

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問12

Aさんの2023年分の所得税の算出税額を計算した下記の表の空欄①~④に入る最も適切な数値を求めなさい。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。
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正解 

① 350,000(円)
② 1,010,000(円)
③ 480,000(円)
④ 402,500(円)

分野

科目:D.タックスプランニング
細目:2.所得税の仕組み

解説

〔①について〕
設例の終身保険と一時払変額個人年金保険(10年確定年金)の解約返戻金が一時所得に該当し、次の計算式で総所得金額に算入される金額を求めます。
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解約返戻金の合計が収入金額、正味払込保険料の合計が支出金額になるので、総所得金額に算入される一時所得の金額は、

 (150万円+650万円)-(180万円+500万円)-50万円=70万円
 70万円×1/2=35万円

よって、正解は350,000(円)になります。

〔②について〕
扶養控除の対象となる親族は、納税者と生計を一にする16歳以上の親族で合計所得金額が48万円以下の人です。
長男Cさん(20歳)は19歳以上23歳未満の特定扶養親族に該当するので63万円、二男Dさん(17歳)は一般扶養親族に該当するので38万円の控除額、三男E(15歳)は16歳未満なので対象外となります。以上より、扶養控除の控除額の合計は「63万円+38万円=101万円」です。
よって、正解は1,010,000(円)になります。

※長男Cさん(20歳)はアルバイト50万円を得ていますが、給与所得控除の最低額55万円を差し引いた合計所得金額は0円なので、控除対象扶養親族に該当します。

〔③について〕
合計所得金額2,400万円の人に係る基礎控除額は48万円です。
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よって、正解は480,000(円)になります。

〔④について〕
所得税額は、課税総所得金額を所得税の速算表に当てはめて計算します。
(a)総所得金額は①で求めた一時所得35万円と給与所得の金額700万円、(b)所得控除の合計額は320万円ですので、課税総所得金額(a-b)は「735万円-320万円=415万円」となります。

<資料>所得税の速算表を用いて所得税額を計算すると、

 415万円×20%-42万7,500円=402,500円

よって、正解は402,500(円)になります。