FP2級 2022年1月 実技(FP協会:資産設計)問33

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問33

剛さんは、病気療養のため2023年11月に5日間入院した。剛さんの2023年11月の1ヵ月間における保険診療分の医療費(窓口での自己負担分)が18万円であった場合、下記<資料>に基づく高額療養費として支給される額として、正しいものはどれか。なお、剛さんは全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の被保険者であって標準報酬月額は34万円であるものとする。また、「健康保険限度額適用認定証」の提示はしておらず、世帯合算および多数回該当は考慮しないものとする。

<資料>
[2023年11月分の高額療養費の算定]
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  1. 12,180円
  2. 83,430円
  3. 93,570円
  4. 96,570円

正解 4

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:4.社会保険

解説

高額療養費とは、同一月に支払った入院や療養に伴う自己負担の額が一定の額を超えた場合に、支払った自己負担金から自己負担限度額を差し引いた金額が払い戻される制度です。本問では考慮する必要はありませんが、医療費の集計に係るポイントは次のとおりです。
  • 医療にかからない場合でも必要となる入院時の食事代や居住費、患者の希望によってサービスを受ける差額ベッド代や先進医療費などは対象外
  • 70歳未満の者の場合、医療機関を医科入院、医科外来、歯科入院、歯科外来に分けて1カ月の自己負担額を計算したときに、自己負担額の合計が21,000円以上となるもののみが対象
自己負担額が18万円で剛さん(35歳)の健康保険の自己負担割合は3割のため、11月分の総医療費は、

 18万円÷30%=60万円

剛さん標準報酬月額は34万円なので「28万~50万円」の区分に該当し、11月分の自己負担限度額は、

 80,100円+(600,000円-267,000円)×1%
=80,100円+3,330円=83,430円

「窓口での自己負担額-自己負担限度額」が、高額療養費として支給される額となるので、

 180,000円-83,430円=96,570円

したがって[4]が正解です。