FP2級 2022年1月 実技(FP協会:資産設計)問38

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問38

晴美さんの叔母である真理さんは、2023年分の所得等(下記<資料>参照)に関して確定申告すべきかどうかについて、FPの細井さんに質問をした。細井さんの説明のうち、最も適切なものはどれか。

<資料>真理さんの2023年における所得等の明細
  1. 給与所得:200万円(給与所得控除後の金額)
  2. 変額保険(有期型)の満期保険金:430万円
  3. 外貨預金の為替差損:20万円
  1. 変額保険の保険契約者(保険料負担者)および満期保険金の受取人は真理さんであり、払込保険料の総額は300万円である。
  2. 満期保険金による所得は、総合課税となる一時所得に該当する。
  1. 確定申告をする必要はありません。
  2. 確定申告をする必要があります。確定申告すべき所得の合計額は230万円です。
  3. 確定申告をする必要があります。確定申告すべき所得の合計額は240万円です。
  4. 確定申告をする必要があります。確定申告すべき所得の合計額は260万円です。

正解 3

分野

科目:D.タックスプランニング
細目:7.所得税の申告と納付

解説

給与所得および退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超えているときは、確定申告をする必要があります。

[給与所得]
<資料>のとおり200万円

[変額保険(有期型)の満期保険金 … 一時所得]
一時所得は以下の式で計算します。確定申告すべきかどうかは、総所得金額に算入される金額が20万円を超えるかどうかで判断します。
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満期保険金額が収入金額、払込保険料が支出金額となるので、

 430万円-300万円-50万円=80万円
 80万円×1/2=40万円

[外貨預金の為替差損 … 雑所得]
雑所得の損失は他の所得との損益通算ができないので、20万円の損失はなかったものとされます。よって、雑所得の金額は0円です。

一時所得の金額が20万円を超えるので、真理さんは確定申告をする必要があります。確定申告すべき額は3つの所得金額を合計して、

 200万円+40万円+0円=240万円

したがって正しい説明は[3]です。