FP2級過去問題 2022年5月学科試験 問33

問33

所得税の各種所得の金額の計算上生じた次の損失の金額のうち、他の所得の金額と損益通算できるものはどれか。
  1. 不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、不動産所得を生ずべき建物の取得に要した負債の利子に相当する部分の金額
  2. 生活の用に供していた自家用車を売却したことにより生じた損失の金額
  3. 別荘を譲渡したことにより生じた損失の金額
  4. ゴルフ会員権を譲渡したことにより生じた損失の金額

正解 1

問題難易度
肢159.0%
肢226.4%
肢310.1%
肢44.5%

解説

  1. [適切]。不動産所得の損失のうち、土地等の取得に要した借入金の利子については損益通算できません。しかし、本肢は、建物の取得に要した借入金の利子ですので他の所得と損益通算できます。完全にヒッカケ問題ですので注意しましょう。
  2. 不適切。家具・衣類や日常使う自動車など通常生活に必要な生活用動産の譲渡で生じた所得は、所得税法上の非課税所得となります。このため反対に損失が出た場合でも、それを他の所得と損益通算することはできません。
  3. 不適切。別荘は「通常の生活に必要でないと判断される資産」に該当するため、譲渡により生じた損失を他の所得と損益通算することができません。
  4. 不適切。ゴルフ会員権は「通常の生活に必要でないと判断される資産」に該当するため、譲渡により生じた損失を他の所得と損益通算することができません。
したがって適切な記述は[1]です。