FP2級 2022年9月 実技(FP協会:資産設計)問4

問4

下記の<資料>に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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  1. この社債は、投資適格債である。
  2. この社債は、NISA(少額投資非課税制度)の対象外である。
  3. この社債を新規発行で100万円額面購入する場合、100万円に募集手数料を加えた金額を支払う。
  4. 一般に劣後特約付債券は、発行体の破産手続きなどが行われる場合、普通社債よりも支払い順位が劣る。

正解 3

分野

科目:C.金融資産運用
細目:4.債券投資

解説

  1. 適切。格付は、第三者機関の格付会社が債券の発行会社の信用度をAAAからDまでの10段階判定したものです。BBB以上の格付の債券は投資適格債といい、BB以下の債券は投機的格付債(投資不適格債)といいます。本問の債券の格付はBBBのため投資適格債です。
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  2. 適切。NISAの対象商品は、国内外の上場株式、株式投資信託、ETF、REITなどです。NISAは、預貯金と低リスク資産に偏っている日本の個人金融資産をリスク資産に移転させていくことを目的としているため、国債や社債、公社債投資信託などに投資することはできません。
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  3. [不適切]。新発債は手数料なしで購入できるため、新規発行の債券を購入するときは手数料を支払う必要はありません。既発債を購入するときでも、店頭取引であれば債券の表示価格に取引に必要な手数料が含まれているため、購入時に別途手数料を支払うことはありません。
  4. 適切。劣後特約とは、発行体が破綻した際の元本利息の支払い順位が普通社債よりも低い債券に付けられる特約です。本問の社債のような劣後特約付債券は、発行体が破産したときに普通社債よりも弁済が後に回されますが、普通社債よりも利回りが高く設定されているという特徴があります。
したがって不適切な記述は[3]です。