FP2級 2022年9月 実技(FP協会:資産設計)問5(改題)

問5

安藤さんは、将来のために、NISAのつみたて投資枠を活用して投資を始めることを検討しており、FPの皆川さんに質問をした。つみたて投資枠に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。なお、本問において、特定非課税累積投資契約に係る少額投資非課税制度をNISAといい、NISA口座内に設定される特定累積投資勘定をつみたて投資枠という。
  1. 「つみたて投資枠で購入できる金額(非課税投資枠)は年間120万円までで、その年の非課税投資枠の未使用分は翌年以降の年間非課税枠に繰り越すことができます。」
  2. 「対象商品は長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)で、毎月分配型も含まれます。」
  3. 「一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益が、非課税保有限度額の範囲内で生涯を通じて非課税となります。」
  4. 「投資信託の分配金のうち、元本払戻金(特別分配金)は元本の払い戻しに相当し、そもそも非課税であり、つみたて投資枠の非課税のメリットを享受できません。」
(ア)(イ)(ウ)(エ)

正解 

(ア)(イ)(ウ)(エ)
××

分野

科目:C.金融資産運用
細目:10.金融商品と税金

解説

  1. ×不適切。つみたて投資枠の非課税投資枠は年間120万円が上限で、ある年に未使用分があってもそれを翌年の年間非課税枠へ繰り越すことはできません。
  2. ×不適切。つみたて投資枠の対象商品は、購入時と売却時の手数料がゼロ・信託報酬が安い・毎月分配型ではないなどの一定の水準を満たす、長期積立投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されています。NISAの対象商品には「収益の分配は1月以下の期間ごとに行わないこと」という法的要件があるので、毎月分配型の銘柄は成長投資枠・つみたて投資枠ともに対象外です。
  3. 〇適切。つみたて投資枠では、成長投資枠と合わせて1,800万円の非課税保有限度額(生涯総枠)の範囲で、NISA口座に受け入れた一定の投資信託に係る分配金や譲渡益が無期限で非課税となります。
  4. 〇適切。投資信託の分配金のうち元本払戻金(特別分配金)は元本の払戻しに相当し、利益を受け取るものではないためそもそも非課税です。したがって、NISAの非課税の恩恵を受けることはできません。NISAで非課税となるのは普通分配金です。