FP2級 2023年1月 実技(FP協会:資産設計)問5

問5

安藤さんは、金投資について、FPの天野さんに質問をした。下記の空欄(ア)~(エ)に入る適切な語句を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい。
安藤さん
「金投資について教えてください。地政学的リスクが高まっているとき、金価格にはどのような影響がありますか。」
天野さん
「一般的には、()する傾向です。」
安藤さん
「金を積立てで購入する、純金積立という方法があるそうですね。」
天野さん
「はい。純金積立では、毎回、()を積み立てるドルコスト平均法が採用されています。」
安藤さん
「積み立てた金を、現物で受け取ることはできるのでしょうか。」
天野さん
「地金で受け取ることが()。」
安藤さん
「金を売却して利益が出た場合、所得税の区分はどうなりますか。」
天野さん
「個人が金地金や純金積立を売却した場合の所得は、譲渡所得に区分されます。保有期間が()以内の場合は短期譲渡所得です。()超であれば、長期譲渡所得となります。」
  1. 1.上昇
  2. 2.下落
  3. 3.その都度指定する金額
  4. 4.一定金額
  5. 5.一定数量
  6. 6.できます
  7. 7.できません
  8. 8.5年
  9. 9.10年
  10. 10.20年
(ア)(イ)(ウ)(エ)

正解 

(ア)(イ)(ウ)(エ)
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分野

科目:C.金融資産運用
細目:2.預貯金・金融類似商品

解説

〔(ア)について〕
地政学的リスクとは、特定の地域が抱える政治的・軍事的な緊張の高まりが、その地域や世界全体の経済の先行きを不透明にするリスクのことです。戦争の現実化は地政学的リスクの顕著な例です。地政学的リスクが高まると先行き不安が高まるため、実物としての価値があり、いかなる状況においても一定の価値が保たれる金を保有しようとする流れが強まり、金価格は上昇する傾向にあります。「有事の金」と言われるのはこのためです。
よって、正解は[1]の上昇になります。

〔(イ)について〕
純金積立には、毎日一定金額を継続的に買い付けて積み立てていく定額買付と、毎日一定量を継続的に買い付けて積み立てていく定量買付があります。ドルコスト平均法の効果で購入価格が平準化されるのは、一定金額ずつ買い付ける定額買付です。
よって、正解は[4]の一定金額になります。

〔(ウ)について〕
純金積立で買い付けた金の現物は運営会社によって管理されているので、通常は投資者の手元にありませんが、現物転換請求をすることにより金地金や金貨として受け取ることもできます。
よって、正解は[6]のできますになります。

〔(エ)について〕
金地金の売却益は(総合課税の)譲渡所得に区分され、売却までの保有期間が5年以下であれば短期譲渡所得として、5年を超えていれば長期譲渡所得として課税されます。
よって、正解は[8]の5年になります。