FP2級 2023年1月 実技(FP協会:資産設計)問7

問7

下記<資料>は、湯本さんが購入を検討している物件の登記事項証明書の一部である。この登記事項証明書に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。なお、<資料>に記載のない事項は一切考慮しないこととする。
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  1. 所有権保存など所有権に関する事項が記載されている欄(A)は、権利部の乙区である。
  2. この物件には株式会社HZ銀行の抵当権が設定されているため、別途、ほかの金融機関が抵当権を設定することはできない。
  3. 三上順二さんが株式会社HZ銀行への債務を完済すると、当該抵当権の登記は自動的に抹消される。
  4. 本物件の登記事項証明書は、現在の所有者である三上順二さんのほか利害関係者でなければ、交付の請求をすることができない。
(ア)(イ)(ウ)(エ)

正解 

(ア)(イ)(ウ)(エ)
××××

分野

科目:E.不動産
細目:1.不動産の見方

解説

  1. ×不適切。登記記録の権利部は、甲区と乙区の2つに区分されています。甲区には所有権に関する事項(保存、移転、差押えなど)が、乙区には所有権以外の権利(抵当権・賃借権・配偶者居住権など)に関する事項が記録されています。欄(A)は所有権に関する事項が記載されているので、権利部の甲区です。
  2. ×不適切。一つの不動産について複数の抵当権を設定することも可能です。例えば、不動産の価値が1億円だったとして、1つ目の抵当権の被担保債権額が4,000万円だったとしたら、まだ6,000万円分の担保価値があることになります。残りの担保価値を目当てにして他の金融機関が2つ目、3つ目の抵当権が設定することもあります。
  3. ×不適切。抵当権は債務を完済することで消滅しますが、自動的に抵当権の登記が抹消されるわけではありません。抵当権を抹消させるためには、法務局で抵当権抹消の登記手続きをする必要があります。
  4. ×不適切。登記事項証明書は、交付請求の申請をして手数料を納付すれば利害関係にかかわらず誰でも交付を受けることができます。また、インターネットで請求して郵送などで受け取ることも可能です。