FP2級 2023年9月 実技(FP協会:資産設計)問2

問2

「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」および著作権法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 個人情報とは、生存する個人が特定できる情報のことをいい、原則として、死者の情報は個人情報とされない。
  2. 顧客との電話による会話を録音したデータは、個人情報とされない。
  3. 自身が記事中で紹介された新聞紙面をコピーし、生活者向け講演会の資料として配布する場合、当該新聞社の許諾は必要ない。
  4. 公表された他人の著作物を自分の著作物に引用する場合、引用部分が「主」となる内容で、自ら作成する部分が「従」でなければならない。

正解 1

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:2.ファイナンシャル・プランニングと関連法規

解説

  1. [適切]。個人情報保護法における個人情報とは、生存する個人に関する情報であって、①特定の個人を識別できるもの、②個人識別符号が含まれるものを言います。死者に関する情報は、それが現に生存する個人の特定に結び付かない限り、個人情報には該当しません。
  2. 不適切。個人に関する情報には、氏名・生年月日等の記述による情報のほか、音声や映像による情報も含まれます。よって、音声データが個人情報に該当する場合もあります。
  3. 不適切。新聞は新聞社の著作物ですので、たとえ自身が掲載されている記事であっても、私的利用の範囲を超える用途で紙面を複製・配布するときには新聞社の許諾が必要です。
  4. 不適切。主従の関係が逆です。他人の著作物を引用することは、著作権法上で認められた権利ですが、著作権法違反とならない適法な引用とするためには、5つの要件を満たす必要があります。
    • 引用元が明記されていること
    • 自ら作成する部分が「主」、引用部分が「従」の関係であること
    • 引用部分が他の部分と区別されていること
    • 引用の必要性があり、引用の目的に照らして正当な範囲内であること
    • 引用した部分を改変していないこと
したがって適切な記述は[1]です。