FP2級 2023年9月 実技(FP協会:資産設計)問5

問5

馬場さんは、特定口座で保有しているHG投資信託(追加型国内公募株式投資信託)の収益分配金を2024年6月に受け取った。HG投資信託の運用状況が下記<資料>のとおりである場合、次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

<資料>
[馬場さんが特定口座で保有するHG投資信託の収益分配金受取時の状況]
収益分配前の個別元本:14,300円
収益分配前の基準価額:13,800円
収益分配金:200円
収益分配後の基準価額:13,600円
  • 馬場さんが保有するHG投資信託の収益分配後の個別元本は、()である。
  • 馬場さんが特定口座で受け取った分配金には、所得税・住民税が課税()。
  1. (ア)13,600円 (イ)される
  2. (ア)14,100円 (イ)される
  3. (ア)13,600円 (イ)されない
  4. (ア)14,100円 (イ)されない

正解 4

分野

科目:C.金融資産運用
細目:3.投資信託

解説

〔(ア)について〕
株式投資信託から支払われた収益分配金は、課税対象となる「普通分配金」と非課税の「元本払戻金(特別分配金)」に分かれ、その区別は個別元本と分配落ち後の基準価額の関係で決まります。具体的には、下図のように分配落ち後の基準価額に収益分配金を足したときに、個別の元本を上回る部分が「普通分配金」となり、それ以外の部分は「特別分配金」となります。
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本問は、収益分配前の基準価額が13,800円と既に個別元本を下回っていますから、支払われた収益分配金200円の全てが元本払戻金になります。元本払戻金は、その名のとおり個別元本の返還とみなされるため、個別元本の額は元本払戻金の分だけ低下することになります。したがって、収益分配後の個別元本は「14,300円-200円=14,100円」となります。
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〔(イ)について〕
普通分配金は儲けに当たるので課税対象となりますが、元本払戻金は投資した元本が返ってきただけで利益ではないので、所得として課税されません

したがって[4]の組合せが適切です。