FP2級 2023年9月 実技(FP協会:資産設計)問11

問11

細川さんは契約している生命保険契約の保険料の払込みができなかった場合の流れについて、FPの大垣さんに質問をした。下記<資料>に基づく大垣さんの説明の空欄(ア)~(エ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については一切考慮しないものとする。
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<大垣さんの説明>
  • 「終身保険A、特定疾病保障保険Bともに払込期日までに保険料の払込みができなかった場合でも()期間内に保険料を払い込めば、保険契約を継続させることができます。」
  • 「終身保険Aは()期間内に保険料の払込みができなかった場合でも、()によって解約返戻金の範囲内で保険会社が保険料を立て替えることにより契約は継続します。」
  • 「特定疾病保障保険Bは()期間内に保険料の払込みができなかった場合、保険契約は()となります。ただし、()となった場合でも保険会社が定める期間内に()の手続きを取り、保険会社の承諾を得て未払いの保険料と保険会社によっては利息を払い込むことで契約を有効に戻すことができます。」
  1. (ア)払込待機 (イ)契約者貸付 (ウ)失効 (エ)復元
  2. (ア)払込猶予 (イ)自動振替貸付 (ウ)失効 (エ)復活
  3. (ア)払込待機 (イ)自動振替貸付 (ウ)解除 (エ)復活
  4. (ア)払込猶予 (イ)契約者貸付 (ウ)解除 (エ)復元

正解 2

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

〔(ア)について〕
払込み忘れや引落し残高不足などで保険料の支払いが遅れた場合でも、払込猶予期間内に保険料を支払えば契約を継続させることができます。猶予期間は月払いでは翌月末日、半年・年払いでは翌々月の契約応当日となっています。
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〔(イ)について〕
払込猶予期間内に保険料が払い込まれなかった場合でも、終身保険Aのように解約返戻金がある保険契約であれば、保険会社が解約返戻金の範囲内で保険料を自動的に立て替えて契約を継続してくれます。この制度を自動振替貸付といいます。

〔(ウ)について〕
特定疾病保障保険Bは解約返戻金がないタイプの保険なので、払込猶予期間内に保険料が払い込まれなかった場合、保険契約は失効します。効力を失うだけで消滅するわけではないのがポイントです。

〔(エ)について〕
保険契約が失効した場合でも、所定の期間内に契約の復活の手続きを行い、保険会社の承諾のうえで滞納していた保険料とその利息を支払うことで保険契約を有効に戻すことができます。

したがって[2]の組合せが適切です。