FP2級過去問題 2024年5月学科試験 問16
問16
任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。- 記名被保険者が被保険自動車を運転中に、ハンドル操作を誤って車庫入れを誘導していた記名被保険者の配偶者に接触してケガをさせた場合、対人賠償保険の補償の対象となる。
- 記名被保険者が被保険自動車を運転中に、ハンドル操作を誤って通行人が連れていたペットの犬に接触してケガをさせ、法律上の損害賠償責任を負った場合、対物賠償保険の補償の対象となる。
- 記名被保険者が被保険自動車を運転中に、ハンドル操作を誤って衣料品販売店の店舗に衝突した場合、店舗の復旧期間中の休業損害は、対物賠償保険の補償の対象となる。
- 豪雨による洪水で被保険自動車が水没して被った損害は、一般条件の車両保険の補償の対象となる。
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正解 1
問題難易度
肢186.4%
肢24.4%
肢33.6%
肢45.6%
肢24.4%
肢33.6%
肢45.6%
分野
科目:B.リスク管理細目:4.損害保険
解説
- [不適切]。被保険者の配偶者は「他人」には該当しないため、対人賠償保険の補償対象外となります。対人賠償保険は、自動車事故で「他人」を死傷させた場合に、自賠責保険の補償を超える部分を補う保険です。あくまでも他人を死傷させた場合に補償の対象になるため、被害者が以下の範囲(本人・親子・配偶者)に含まれるときは保険金支払いの対象外となります。
- 被保険者
- 被保険者の父母・配偶者・子
- 被保険自動車の運転者とその父母・配偶者・子 など
記名被保険者が被保険自動車を運転中に、ハンドル操作を誤って散歩をしていた同居の父に接触してケガをさせた場合、対人賠償保険の補償の対象とならない。(2024.1-16-2)被保険者が被保険自動車を運転中に、車庫入れを誘導していた運転者の同居の父親に誤って接触してケガをさせた場合、対人賠償保険の補償の対象となる。(2023.9-17-1)被保険者が被保険自動車を運転中に、ハンドル操作を誤って飲食店に衝突して損害を与えた場合、店舗を修復する期間の休業損害は対物賠償保険の補償の対象となる。(2023.9-17-4)被保険自動車を運転中に衝突事故を起こして被保険者の配偶者がケガをした場合、対人賠償保険の補償の対象となる。(2023.1-17-4)被保険者が被保険自動車を運転中に、ハンドル操作を誤って路上にいる自分の子にケガを負わせた場合、対人賠償保険の補償の対象となる。(2021.9-16-1) - 適切。動物は法律上「物」として扱われますから、自動車事故によりペットにケガをさせた場合は、他人の財物に与えた損害を補償する対物賠償保険の対象となります。被保険自動車の運転中に、誤って兄の所有する自宅の車庫に衝突して損壊させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。(2023.5-17-4)被保険自動車を運転中に、通行人が連れていたペットに誤って衝突して死亡させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、対物賠償保険の補償の対象となる。(2023.1-17-2)
- 適切。対物賠償保険は、自動車事故により他人の財物に損害を与え、その修理費用等の損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われます。また、その事故により建物や車が使用できないことによって休業せざるを得ない場合、休業損害や営業損失も対物賠償保険の補償対象になります。
- 適切。車両保険は、他車との衝突・火災・爆発・盗難・台風・洪水・高潮・竜巻で車両が損害を被った場合に補償対象となります。これらは一般条件・車対車+限定A(エコノミータイプ)のどちらでもカバーされています。台風による高潮で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。(2024.1-16-3)駐車中の被保険自動車が当て逃げにより損害を被った場合、当て逃げの相手が判明しなくても、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。(2023.5-17-1)被保険自動車が地震を原因とする津波により水没した場合、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。(2023.5-17-2)被保険自動車が高潮で水没した場合、その損害は、一般車両保険の補償の対象となる。(2022.1-16-4)海岸沿いの駐車場に止めていた被保険自動車が、高潮により損害を被った場合、一般車両保険の補償の対象となる。(2021.9-16-3)台風による洪水で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。(2021.5-17-4)被保険自動車が洪水で水没してしまった場合、その損害は車両保険の補償の対象となる。(2020.9-17-3)
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