FP2級過去問題 2020年9月学科試験 問17

問17

任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
  1. 対人賠償保険では、被保険自動車を運転中に対人事故を起こした被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合、自動車損害賠償責任保険等によって支払われる金額を除いた額が保険金の支払い対象となる。
  2. 被保険自動車を運転して父の家の車庫に入れるとき、誤って衝突して車庫を壊してしまった場合、その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。
  3. 被保険自動車が洪水で水没してしまった場合、その損害は車両保険の補償の対象となる。
  4. 被保険自動車を運転中に交通事故で被保険者が死亡した場合、被保険者の過失割合にかかわらず、その死亡による損害の全額が保険金額を限度として人身傷害補償保険の補償の対象となる。

正解 2

問題難易度
肢18.9%
肢271.1%
肢311.4%
肢48.6%

解説

  1. 適切。対人賠償保険は、他人を死傷させた場合の補償で、自賠責保険から支払われるべき額を除いた額が保険金の支払い対象となります。
  2. [不適切]。対物賠償保険は、車両事故により他人の物を壊した場合にその損害額を補てんします。対物賠償における「他人」とは、記名被保険者および運転者の父母・配偶者・子以外の人です。車庫は父の財産であるため補償対象外となります。
  3. 適切。車両保険は、他車との衝突、火災・爆発・盗難・台風・竜巻・洪水・高潮で車両が損害を被った場合に補償対象となります。これらは一般条件・車対車+限定A(エコノミータイプ)のどちらでもカバーされています。
  4. 適切。人身傷害補償保険は、保険金の発生事案になった場合に、示談を待たずに自己の過失部分も含めて保険金が支払われます。つまり、過失割合にかかわらず実損額の全額が支払われます。
したがって不適切な記述は[2]です。