FP2級過去問題 2022年1月学科試験 問16

問16

任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
  1. 被保険自動車を運転中に対人事故を起こした被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合、その損害のうち、自動車損害賠償責任保険等によって補償される部分を除いた損害が対人賠償保険の補償の対象となる。
  2. 被保険自動車を運転中に交通事故で被保険者が死亡した場合、その損害のうち、被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いた損害が人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。
  3. 被保険自動車を運転中に誤って店舗建物に衝突して損壊させ、当該建物自体の損害に加え、建物の修理期間中に休業して発生した損害(休業損害)により、被保険者が法律上の賠償責任を負った場合、それらの損害は、対物賠償保険の補償の対象となる。
  4. 被保険自動車が高潮で水没した場合、その損害は、一般車両保険の補償の対象となる。

正解 2

問題難易度
肢111.1%
肢260.7%
肢316.7%
肢411.5%

解説

  1. 適切。対人賠償保険は、自動車事故で他人を死傷させた場合に、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の補償を超える部分を補う保険です。
    記名被保険者が被保険自動車を運転中に対人事故を起こし、法律上の損害賠償責任を負担する場合、自動車損害賠償責任保険等により補償される部分を除いた額が、対人賠償保険の補償の対象となる。2024.1-16-4
    被保険者が被保険自動車を運転中に、対人事故を起こして法律上の損害賠償責任を負った場合、自動車損害賠償責任保険等によって補償される部分を除いた額が、対人賠償保険の補償の対象となる。2023.9-17-2
    対人賠償保険では、被保険自動車を運転中に、対人事故を起こした被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合、自動車損害賠償責任保険等によって補償される部分を除いた額が補償の対象となる。2022.5-16-2
    被保険自動車を運転しているときに事故を起こして他人にケガを負わせ、法律上の損害賠償責任を負った場合、被保険者が運転免許証の更新を失念していても対人賠償保険の補償の対象となる。2021.5-17-1
    対人賠償保険では、被保険自動車を運転中に対人事故を起こした被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合、自動車損害賠償責任保険等によって支払われる金額を除いた額が保険金の支払い対象となる。2020.9-17-1
    対人賠償保険では、被保険自動車を運転中に対人事故を起こした被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合、自動車損害賠償責任保険等の支払われるべき額を除いた額が保険金の支払い対象となる。2018.5-16-1
    対人賠償保険では、被保険者が自動車事故により他人を死傷させ法律上の損害賠償責任を負った場合、自動車損害賠償責任保険から支払われるべき部分を除いて保険金支払いの対象となる。2017.9-17-1
    対人賠償保険では、被保険者が自動車事故により他人を死傷させ法律上の損害賠償責任を負った場合、自動車損害賠償責任保険から支払われるべき金額を超える部分に対して保険金が支払われる。2014.9-17-1
  2. [不適切]。人身傷害補償保険は、被保険者自身に過失があったとしても、過失割合に関係なく保険金額を限度として損害額の全額が補償の対象となります。
    被保険者が被保険自動車を運転中に、交通事故を起こして被保険者がケガをした場合、その損害額のうち、被保険者の過失割合に相当する部分についても人身傷害保険の補償の対象となる。2023.9-17-3
    被保険者が被保険自動車を運転中に、交差点で接触事故を起こしてケガを負った場合、被った損害額から自分の過失相当分を差し引いた金額が人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。2021.9-16-2
    被保険自動車を運転しているときに脇見をしたため前車に追突し、被保険者がケガを負った場合、被保険者の過失割合が100%であっても人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。2021.5-17-3
    被保険自動車を運転中に交通事故で被保険者が死亡した場合、被保険者の過失割合にかかわらず、その死亡による損害の全額が保険金額を限度として人身傷害補償保険の補償の対象となる。2020.9-17-4
    自動車を運転中に交通事故で被保険者が重傷を負った場合、その損害のうち被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いたものが人身傷害補償保険の補償の対象となる。2019.5-16-2
    自動車を運転中に交通事故で被保険者が重傷を負った場合、その損害のうち被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いたものが人身傷害補償保険の補償の対象となる。2018.9-16-2
  3. 適切。対物賠償保険は、自動車事故により他人の財物に損害を与え、その修理費用等の損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われます。また、その事故により建物や車が使用できないことによって休業せざるを得ない場合、休業損害や営業損失も対物賠償保険の補償対象になります。
    被保険自動車を運転中に、誤って店舗建物に衝突して損壊させ、当該建物自体の損害に加え、建物の修理期間中の休業により発生した損害(休業損害)について法律上の損害賠償責任を負った場合、それらの損害は対物賠償保険の補償の対象となる。2023.5-17-3
  4. 適切。車両保険は、他車との衝突、火災・爆発・盗難・台風・洪水・高潮・竜巻で車両が損害を被った場合に補償対象となります。これらは一般条件・車対車+限定A(エコノミータイプ)のどちらでもカバーされています。
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    豪雨による洪水で被保険自動車が水没して被った損害は、一般条件の車両保険の補償の対象となる。2024.5-16-4
    台風による高潮で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。2024.1-16-3
    駐車中の被保険自動車が当て逃げにより損害を被った場合、当て逃げの相手が判明しなくても、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。2023.5-17-1
    被保険自動車が地震を原因とする津波により水没した場合、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。2023.5-17-2
    海岸沿いの駐車場に止めていた被保険自動車が、高潮により損害を被った場合、一般車両保険の補償の対象となる。2021.9-16-3
    台風による洪水で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。2021.5-17-4
    被保険自動車が洪水で水没してしまった場合、その損害は車両保険の補償の対象となる。2020.9-17-3
したがって不適切な記述は[2]です。