FP2級 2024年5月 実技(FP協会:資産設計)問5

問5

下記<資料>は、有馬さんが同一の特定口座内で行ったRA株式会社の株式の取引等に係る明細である。有馬さんが2024年3月4日に売却した5,000株について、譲渡所得の取得費の計算の基礎となる1株当たりの取得価額として、正しいものはどれか。なお、消費税その他記載のない事項については一切考慮しないものとする。
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  1. 800円
  2. 920円
  3. 960円
  4. 1,040円

正解 3

分野

科目:C.金融資産運用
細目:5.株式投資

解説

同一の株式を複数回に分けて購入した場合、売却時の譲渡所得の取得費の計算に用いる1株当たりの取得価額は、総平均法に準ずる方法により求めます。総平均法とは、銘柄ごとに購入総額を購入総数で割って1株当たりの取得価額を求める方法です。

[2024年3月4日までのQA株式の買付合計]
  • 2022年4月5日 1,000株×4,000円=4,000,000円
  • 2023年2月1日 2,000株×5,200円=10,400,000円
よって、買付の合計額は、
 4,000,000円+10,400,000円=14,400,000円

買付株式数は「1,000株+2,000株=3,000株」ですが、その後、RA社は2023年9月30日に株式分割を行っています。株式分割とは、企業が資本金を変えずに1株を複数の株に細かく分けることです。<資料>では「株式分割1:5」と記載されていますが、これは1株を5株に分割したことを意味します。この株式分割により元の3,000株が5倍の15,000株に変わったことになります。

以上より、2024年3月4日の売却時点におけるRA株の1株当たりの取得価額は、

 14,400,000円÷15,000株=960

したがって正解は[3]になります。