FP2級 2024年5月 実技(FP協会:資産設計)問11
問11
宮本亜紀さん(37歳)は医療保険への加入を検討しており、下記<資料1><資料2>の2つの商品内容を比較している。次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる適切な語句を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい。なお、各々の記述はそれぞれ独立した問題であり、相互に影響を与えないものとする。- 宮本さんが、交通事故により事故当日から4日間継続して入院し、その間に約款に定められた所定の手術(公的医療保険制度の対象となる所定の手術であり、医療治療保険Aにおける給付倍率は2倍)を受けた場合、保険会社から支払われる給付金の合計は、終身医療保険Bより医療治療保険Aの方が(ア)。
- 宮本さんが、骨折により8日間継続して入院し、退院から1ヵ月後に肺炎で5日間継続して入院した場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は、終身医療保険Bより医療治療保険Aの方が(イ)。
- 宮本さんが、肺がんと診断確定され、先進医療に該当する重粒子線治療(技術料314万円)を受けた。7日間継続して入院し、重粒子線治療以外の治療は行わなかった場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は、終身医療保険Bより医療治療保険Aの方が(ウ)。
- 1.15,000円多い
- 2.35,000円多い
- 3.75,000円多い
- 4.80,000円多い
- 5.115,000円多い
- 6.15,000円少ない
- 7.30,000円少ない
- 8.45,000円少ない
(ア) | (イ) | (ウ) |
広告
正解
(ア) | (イ) | (ウ) |
3 | 6 | 5 |
分野
科目:B.リスク管理細目:5.第三分野の保険
解説
〔(ア)について〕
[医療治療保険A]
交通事故で4日間継続して入院しているため、入院治療一時金が支給されます。また、公的医療保険制度の対象となる手術を受けているため、給付倍率2倍の入院給付金が支給されます。
5万円+10万円=15万円
[終身医療保険B]
交通事故で4日間継続して入院しているため、入院給付金が支給されます。入院日数は4日間で5日以内のため5日分となります。また、公的医療保険制度の対象となる手術を受けているため入院給付金が支給されます。入院中の手術なので10倍です。
25,000円+5万円=75,000円
以上より、給付金の合計は保険Aのほうが「15万円-7.5万円=7.5万円」多くなります。よって、[3]の75,000円多いが正解です。
〔(イ)について〕
[医療治療保険A]
骨折により8日間入院しているため入院治療一時金が支給されます。退院から1ヵ月後に肺炎で入院していますが、退院日から180日以内の入院は「1回の入院」とみなされるため、この入院に対して入院治療一時金は支払われません。
[終身医療保険B]
骨折により8日間入院しているため入院給付金が支給されます。退院から1ヵ月後に肺炎で入院していますが、骨折とは別の原因なので肺炎で入院した5日間についても入院給付金が支給されます。
以上より、給付金の合計は保険Aのほうが「5万円-6.5万円=▲1.5万円」少なくなります。よって、[6]の15,000円少ないが正解です。
〔(ウ)について〕
[医療治療保険A]
7日間入院しているため入院治療一時金が支給されます。また、先進医療に該当する療養を受けたため、先進医療にかかる技術料と同額の先進医療給付金が支給になります。さらに、先進医療給付金の支払事由に該当する療養を受けているため先進医療一時金が支払われます。
5万円+314万円+10万円=329万円
[終身医療保険B]
7日間入院しているため7日分の入院給付金が支給されます。また、先進医療に該当する療養を受けたため、先進医療にかかる技術料と同額の先進医療給付金が支給になります。
35,000円+314万円=317.5万円
以上より、給付金の合計は保険Aのほうが「329万円-317.5万円=11.5万円」多くなります。よって、[5]の115,000円多いが正解です。
[医療治療保険A]
交通事故で4日間継続して入院しているため、入院治療一時金が支給されます。また、公的医療保険制度の対象となる手術を受けているため、給付倍率2倍の入院給付金が支給されます。
- 入院治療一時金 5万円
- 手術給付金 5万円×2倍=10万円
5万円+10万円=15万円
[終身医療保険B]
交通事故で4日間継続して入院しているため、入院給付金が支給されます。入院日数は4日間で5日以内のため5日分となります。また、公的医療保険制度の対象となる手術を受けているため入院給付金が支給されます。入院中の手術なので10倍です。
- 入院治療一時金 5,000円×5日=25,000円
- 手術給付金 5,000円×10=5万円
25,000円+5万円=75,000円
以上より、給付金の合計は保険Aのほうが「15万円-7.5万円=7.5万円」多くなります。よって、[3]の75,000円多いが正解です。
〔(イ)について〕
[医療治療保険A]
骨折により8日間入院しているため入院治療一時金が支給されます。退院から1ヵ月後に肺炎で入院していますが、退院日から180日以内の入院は「1回の入院」とみなされるため、この入院に対して入院治療一時金は支払われません。
- 入院治療一時金 5万円
[終身医療保険B]
骨折により8日間入院しているため入院給付金が支給されます。退院から1ヵ月後に肺炎で入院していますが、骨折とは別の原因なので肺炎で入院した5日間についても入院給付金が支給されます。
- 入院給付金 5,000円×(8日+5日)=65,000円
以上より、給付金の合計は保険Aのほうが「5万円-6.5万円=▲1.5万円」少なくなります。よって、[6]の15,000円少ないが正解です。
〔(ウ)について〕
[医療治療保険A]
7日間入院しているため入院治療一時金が支給されます。また、先進医療に該当する療養を受けたため、先進医療にかかる技術料と同額の先進医療給付金が支給になります。さらに、先進医療給付金の支払事由に該当する療養を受けているため先進医療一時金が支払われます。
- 入院治療一時金 5万円
- 先進医療給付金 314万円
- 先進医療一時金 10万円
5万円+314万円+10万円=329万円
[終身医療保険B]
7日間入院しているため7日分の入院給付金が支給されます。また、先進医療に該当する療養を受けたため、先進医療にかかる技術料と同額の先進医療給付金が支給になります。
- 入院給付金 5,000円×7日=35,000円
- 先進医療給付金 314万円
35,000円+314万円=317.5万円
以上より、給付金の合計は保険Aのほうが「329万円-317.5万円=11.5万円」多くなります。よって、[5]の115,000円多いが正解です。
広告